【新着情報】クーポン施策に変更の動き!?新しい価格設定要件と「ブランドクーポン」をまとめて解説 【第1回】
こんにちは!
国内初のAmazon専門コンサルサービスを展開しているアグザルファです!
検索結果画面や商品ページ内で目立たせることができるクーポン。
ユーザーにも認知が広まっているクーポンを売上施策の一環として活用しているAmazon出品者様も多いのではないでしょうか。
そのような中、2024年2月20日のセラーセントラル新着情報にて、クーポンの設定に関する新たな要件が発表され、今までクーポンを付与できていた商品に対して付与できなくなった方もいらしゃることでしょう。
一方で、2024年4月6日の新着情報ではブランドを所有している出品者様であれば、新たに「ブランドクーポン」が使用できるようになりました。ブランドクーポンではターゲット別に配布できるようになりましたので、クーポンによる施策の幅が広がり、使用するメリットが増えたと思います。
今回の記事では、クーポン利用時の新しい掲載要件と新しく使用開始する「ブランドクーポン」の概要と設定方法について解説していきます。
本コラム(全2回)では、クーポンの新しい価格設定要件と「ブランドクーポン」について、解説いたします。
クーポンの新しい価格設定要件(2024年3月19日以降)
これまでは、利用要件のハードルが低く比較的自由に活用できていたクーポンの利用に対して、2024年3月19日より「新しい価格設定要件(セール価格割引のエラー)」が加わりました。
購入者に信頼性の高いクーポンを提供することが背景にあり、新しい価格設定要件を満たしていない場合はクーポンを作成することができなくなります。
新しい価格設定が満たされていない場合、クーポン作成時に表示されるエラーは下記3点あります。
1.価格の履歴に関する問題
このASINはクーポンの価格の履歴要件を満たしていません。ASINがクーポンの対象になるには、販売履歴があることが必要です。
2.割引率の引き上げ
このASINは価格要件を満たしていません。プロモーション価格(購入可能価格-割引額)は、1)過去価格または2)直近の最低価格より低く設定する必要があります。このASINを対象にするには、割引額を増やしてください。
3.最小/最大割引に関する問題
クーポンには、現在の価格に対する「セール価格割引の下限値%」~「セール価格割引の上限値%」の範囲の割引率が必要です。
参照URL:2024年2月20日 新着情報:クーポンの新しい価格設定要件 / Amazon出品者のヘルプ クーポンのエラーについて
これらが、今回加わった新しい要件になります。
それぞれどのようなときに発生するのか、詳細を見ていきましょう。
1. 価格の履歴に関する問題
クーポンを設定するASINに対して「販売履歴があること」が要件となります。
すなわち、販売を開始してから一度も購入に至っていない商品(注文0件)は、クーポンの設定ができなくなりました。
クーポンを使用する際には、販売履歴があるかどうかを確認したうえで設定していきましょう。
2. 割引率の引き上げ
過去価格、または、直近の最低価格よりも「下回っていること」が要件となります。
過去価格と直近の最低価格は下記のとおり定義されております。
過去価格:Amazonで当該商品に対して購入者が支払った90日間の中間価格に基づいて決定*
直近の最低価格: 直近60日の最低価格
*過去価格と直近の最低価格にはプロモーション・クーポンなどの割引後の価格が含まれます。
*販売実績があってもシステム判断により有効な比較対照価格(過去価格)が登録されず、クーポンを設定できない場合があるのでご注意ください。
*下記セール時の販売価格は上記価格の算出から対象外とされます。
・特選タイムセール(先行セール含む)
・プライム会員限定タイムセール
・数量限定タイムセール
・おすすめタイムセール
割引要件を満たしていない場合は、クーポンの管理画面にエラーが表示されます。
参考価格に関するエラーの場合には、「比較対象価格はありません」という表示になり、Amazonのシステムにより有効な過去価格が検知されない限り、そのASINに対してはクーポンが設定できない状態になります。
直近の最低価格に対するエラーの場合、「クーポン付き価格の上限」という項目があり、クーポン使用後の価格がこの上限以下にならなければエラー解消されないようになっております。
割引できる範囲内か確認の上、割引可能であれば、割引額を追加して対応していきましょう!
実際のエラー画面
▼過去価格に対するエラー
▼直近の最低価格に対するエラー
3. 最小/最大割引に関する問題
最小/最大割引については変更はありませんが、日本のストア内では「5~50%の範囲で割引率の設定が必要」となります。
この範囲内でクーポンを設定していない場合は、エラーが表示されます。
割引率が足りていない、もしくは多すぎるといった場合には5~50%の範囲に収まるように設定をしましょう。
【新規】ブランドクーポン
2024年4月6日の新着情報で新たに「ブランドクーポン」が発表されました。
ターゲットはブランド割引と同じセグメントで使用が可能となるため、ターゲットを絞った割引で、出品者様の課題に応じた施策を打つことができるようになります。
ブランド割引との違いについては後ほど解説いたします。
参照URL:2024年4月6日 新着情報 「ブランドクーポン」
ターゲティングできる顧客セグメント
ブランドクーポンにおいて、日本でターゲティングできる顧客セグメントは下記の通りとなります。
今回新規で追加されたのは「対象グループ」の「ブランド」に該当するセグメントとなります。
【課題別】顧客セグメントに対する施策
「ブランドクーポン」は、ブランド割引同様に課題別で顧客セグメントに対する施策立案が可能です。
商品の質は他社に負けていないものの、価格面に課題がある場合、セッションに対して購入が少なくなります(=CVRが低くなる)。
その場合には「カートへ追加後の購入未完了の顧客(ブランドカート放棄者 (90日間))」をターゲットにしましょう。
価格面がネックになって購入に当たらなかったのであれば、値下げをすることにより一度は購入をあきらめたユーザーに対して購入してもらえる可能性が上がります。
化粧品などのリピート商材の場合は、初回の購入につながることでリピーター獲得の機会を創出することが可能です。
一度は商品に興味を持ちカートに入れているユーザーなので、興味を持ったことのない未訪問のユーザーに広告等でアプローチするよりも購入確率を高めることができるでしょう。
課題2:リピーターの育成ができておらず、リピーターが少ない
リピート商材であるにもかかわらず、リピーターの育成ができていないことが課題となっている場合、「最近の購入者」をターゲットにしましょう。
リピート購入者もこのセグメントには入ってきますが、新規のユーザーももちろん対象となります。
割引価格を提示することで、新規購入者が2回目の購入に至れば、3回目の購入者数も必然的に見えていきますので、リピーターの育成につながっていきます。
課題3:リピーターが多い商材のため、LTVをあげたい
リピーターの数は一定程度いらっしゃる出品者様の場合、LTV(=一定期間における一人当たりの累計購入金額)を上げていくことをおすすめします。
その場合には「リピート購入者」「高額消費顧客」のセグメントをターゲットにしましょう。
2回目以降の購入者のロイヤリティを上げていきたい場合は「リピート購入者」、高ロイヤリティのユーザーの購入頻度をあげたい場合は「高額消費顧客」をターゲティングにすると良いでしょう。
競合や価格などの要因により新規獲得数の向上が難しい場合には、新規獲得の施策とともにLTVを上げていく施策を実施していくことをおすすめいたします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「クーポンの新しい価格設定要件」と「ブランドクーポン」について解説いたしました。
次回【第2回】では、「ブランドクーポン」と「ブランド割引」の違いや、「ブランドクーポン」の設定方法について解説いたしますので、下記を併せてご覧ください。
【新着情報】クーポン施策に変更の動き!?新しい価格設定要件と「ブランドクーポン」をまとめて解説【第2回】
⇒https://ecnomikata.com/column/43944/
以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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