『ネイティブアプリ』によるECの新しいスタイル

河野矢 薫

こんにちは。AppSule Inc,の河野矢です。

iPhoneが日本において発売されたのは2008年の7月のこと。このときの衝撃を覚えておられるでしょうか?その当時、国内のキャリアの契約端末の50%以上がスマホになるなんて誰が考えたでしょうか?今2015年、時代の変化って早いですね。

さて、今年のEC業界のトレンドとして私が挙げたいのは『ネイティブアプリ』☓『EC』の組み合わせです。


皆さんは、今スマホをどのように活用されてますでしょうか? 当たり前のように活用しすぎてその『変化』に気づけていないかも
しれません。それくらいスーッとご自身の生活にスマホとアプリが溶けこんでいるというのが今です。例えばこんな変化が一般のスマホ利用者の変化ですね。

コミュニケーションは、Mail(キャリアメール)⇒LINE。買い物においてはファッションなら、楽天やZOZOTOWN⇒iQONやMUSE&Co.フリマにおいては、ヤフオク⇒メルカリやBASENEWSにおいては、Yahoo!ニュース⇒GunosyやSmartNews 

このようなネイティブアプリのサービスにスーッと以降しています。お気づきでしょうか?もちろん使ってない!というユーザーも一部いらっしゃると思いますが若年層を筆頭にMailからLINEに以降し30代以降のあなたも今や当たり前に利用しています。ファッションアプリについても自然と気づかぬうちにこのようなアプリ(サービス)があっという間に増えて利用するようになるのが2015年だと考えています。

では、早速いくつか参考例をあげながら見てみましょう。まずUSでは既にスマホ・タブレット経由の販売がすでに2.5兆円と、市場として注力できる規模に育っていることをお伝えしたい。

参照:株式会社メタップス SlideShare(http://www.slideshare.net/metaps_JP)より


こちらの資料によれば、既にユーザーのスマホ利用の80%以上がアプリになっています。相対的にウェブ(Browser)の利用は低下する傾向にあります。実際に1日の生活の中でスマホを利用しているときのBrowserの接触率とアプリの接触率では圧倒的にアプリが多いはずです。

また国内においてのEC事業者のネイティブアプリの例を見てみましょう。

出典:AmazonのWEBサイト、アプリのキャプチャを引用し見やすく加工したもの。


上記を見て頂ければお分かりいただけるようにそもそもスマホにおいてウェブサイトとアプリでの購入フローが異なります。アプリのほうが圧倒的に使いやすいし購入しやすいのである。

それを昨年のホリデーシーズン(日本でいうクリスマス期間)のiOSやAndroid端末向けなどの公式モバイルアプリ経由の売上額は、Webサイト経由の2倍となっており、Amazonはオンラインでの購入をアプリ経由でさせることに成功していますし、実際あなたがスマホでAmazonを利用する際に、Browserから『Amazon』を検索することを想像しますか?

いや、そもそもAmazonのアプリを既に入れているはずだ。この話の参照はTechCrunchです。『Amazon’s 2014 Holiday Sees Mobile Shopping Approach 60% Of Total Volume』


■ネイティブアプリの特徴
1:Cookieの欠損によるログイン不要
2:購入までの遷移が短い
3:操作性が圧倒的にネイティブアプリがよい
などがまず挙げられます。

次に楽天市場とiQONを例に見てみましょう。

    ▲出典:楽天市場          ▲出典:iQON


楽天市場とiQONの女性ファッションカテゴリの一部をキャプチャしたものですが楽天は『買う』という行為以外にあまり目的はありませんが、iQONは他社のファッションコーディネートからそのまま購入をすることができるため毎日アプリに接触する理由ができます。要は、買い物する(買うものが決まっている)ときにしか楽天市場のアプリは起動されないのである。

▲iQONのコーディネート例:今日  ▲iQONのコーディネート例:明日  ▲iQONのコーディネート設定
※以上画像は出典です。


iQONの場合、このようなコンテンツを追加することでユーザーの能動的なアプリ起動のアクションを毎日起こさせるという機能もつけることで、アプリのアクティブ率を高める施策などを行っている。


Browser(ウェブサイト)においては、既にコンテンツマーケティングの時代になっています。元々は、WEBサイトを作りましょうという時代や、楽天市場へ簡単に出店する。その後、自社WEBサイトにおけるEC展開を時代の流れの中で企業は判断して行っています。その中で課題になっているのがCVRの向上や、既存会員のLTV向上などを目的としてコンテンツを用意するというのが今の時代の流れです。

果たして、Browser(ウェブサイト)だけで本当によいのでしょうか? 時代の流れのなかで2015年のECの転換期として私は捉えていますが以下2点をあげます。

1:自社でネイティブアプリを保有する時代。チャネルを増やす
2:ネイティブアプリによるコミュニケーション(プッシュ通知やコンテンツ)

この2点に取り組むべきタイミングかもしれません。


著者

河野矢 薫 (Kaoru Kounoya)

■ Career■
新卒でサイバーエージェント入社。その後独立し、アドテック関西2014登壇。
DMPを中心に据えたマーケティング戦略設計を行う。
2014年7月にAppSule Inc,に立ち上げに参加。

■ AppSule Inc,■
ECサイトに特化したスマホ・ネイティブアプリの提供を行っていす。
ご利用されているECカートと連携しますので、価格面・更新などの運用面で手軽にご利用いただけます。

アプリ開発経験5年以上のエンジニアや、ECサイトのマーケティングに長く関わった担当者がサポートいたしますので、アプリリリース後の更新保守、ダウンロードおよび販売促進についても心配ありません。
PCからスマホへ、時代の転換期にあるEC企業のマーケティングをサポート。

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