【最終回】ECで勝ち残る店舗が絶対真似されないもの

藤川 欽三

株式会社 米のさくら屋 連載コラム【全三回】

【第一回】愛され続けるECサイトを目指す
https://ecnomikata.com/ecnews/strategy/8674/

【第二回】商品のこと会社のことをちゃんと伝えてますか?
https://ecnomikata.com/column/9116/

【最終回】ECで勝ち残る店舗が絶対真似されないもの

ECだけで完結させない、米のさくら屋のCRM

 米のさくら屋は、北海道の生産者が丹精込めて作った美味しいお米と北海道の魅力ある商品をお届けするお米屋です。私たちは北海道米の「ゆめぴりか」を専門に扱うウェブショップを運営しております。

 ECサイトをやっているとECの中だけで全てを簡潔させてしまいがちですが、お客様と対面できるような場所も必要なのではないかと最近思うようになり、米のさくら屋では今年契約農家さんの田んぼをかりて米のさくら屋ファームをはじめました。

 この田んぼは子供たちやお客様にも開放する予定で、お客様を交えた田植え体験ツアーや小学生と一緒に田植えをやろうと今から企てています。

 生産者の人がどれほどの努力をされているのか、その過程を知ることでお米の有り難味も更に感じてもらえるようになります。

 また、お客様と一緒に田植えを行ったりすると今まで以上の関係性も築けるようになり、より一層米のさくら屋のことを好きになってくれるのではないかと思っています。

 インターネットが世の中に普及して、ありとあらゆる情報が簡単に得られるようになっています。差別化を図ろうとオリジナルの商品を開発したり、サービスを作ってもその商品やサービスもすぐに真似されてしまいます。

 私は商品やサービスはどんどんパクッてくださいというスタンスでいつもいます。

 そんなことやっていたら売上が下がるだろ!と思うかも知れませんが、実際に下がっていません。むしろ、前年よりも売上は上がっています。

 サービスや商品は真似することができても、絶対に他社には真似できないことがあるのです。それは…

 『想い』です。

 これは絶対に真似することはできないと私は考えております。ウェブ上でそれらしい想いを謳っていても、そこに本当の『想い』がなければお客様にはすぐに見透かされます。

 私がゆめぴりかと最初に出会った経緯、これまでの生産者との歩み、お客様との歩みそんな出会いや経験から私の想いは形成されています。

 これは真似しようとしても絶対にも真似できないものです。

 もちろん新商品やサービスを開発していくことも大切ですが、ただの物売りにならないようにすることが今後のECで勝ち残っていける店舗になるのではないかと私は考えております。

 コラム執筆については、初めての経験だったのでできるかどうか不安でしたが、ECのミカタの伊達様に色々とフォローしていただき何とか終えることができました。伊達様そして、ECのミカタの皆様に感謝です。

 今回のコラムで最終回となります。つたない文章ではございますが、最後までお読みいただきありがとうございました。

米のさくら屋
代表 藤川欽三


著者

藤川 欽三 (Kinzou Fujikawa)

札幌市出身。中学卒業後イギリスへ3年間留学。その後、アパレル会社や営業の仕事をしながら、休日は趣味で北海道中の美味しいものを食べ歩いていた。そんな時ゆめぴりかに出会い、「北海道の食を通じて世界中の人を幸せにする」という信念のもと、平成22年に米のさくら屋を設立。米のさくら屋は北海道の生産者が丹精込めて作った美味しい安心・安全なお米と北海道の魅力ある商品をお届けするお米屋です。米のさくら屋で販売するお米は発売以来、クチコミやインターネットで少しずつ広まり出荷個数が10万個を超えるほどまで広まっていきました。また、お米をお受け取りになったお客様から続々と喜びのお手紙やメールが届き、インターネットの口コミは3000件を超え、これまでに頂いたメールやお手紙も1000通を超えました。私は勝手ながら「日本で一番手紙をもらうお米屋」と自負しております。

(米のさくら屋 本店 http://yumepirika.com