電車内でのEC利用、隙間時間に購入されるのはあの商品(メトロアドエージェンシー調べ)
6割が鉄道利用時にECサイトを閲覧!
この数年で電車の乗客の多くの人がスマートフォンを片手に持つ姿が当たり前の光景となった。ではそのスマートフォンの画面の中ではどんなものが見られているのか。スマートフォンを始めとするモバイル端末の大幅な普及によりゲームであったり、ウェブサイトの閲覧、商品の購入など、スマートフォンひとつで様々なことができるようになった。
そんな時代の中で、株式会社メトロアドエージェンシーは駅や電車内でのネットショッピングの実態を調査した。
出勤・帰宅時をはじめとする鉄道利用時に「ECサイトを見る頻度」を聞いたところ、週に1回以上が39.8%、月に1回以上が51.9%などであり、全体の60%が見ていることがわかった。
平日1日のECサイトへのアクセス時間は平均26分で、1日に1時間以上のヘビーアクセス層も1割近く見られた。概して若い年代でその傾向が強く、特に20代がECサイトを見て楽しんでいる様子が浮き彫りになった。
また、駅や電車内など鉄道利用時のECサイトでの購入経験率は全体の47.7%。その頻度は月に1回以上が29.0%、週に1回以上が7.7%であった。サイトの閲覧同様、購入頻度も若い年代で高く、特に20代がよく購入しているようだ。
最近1カ月の平均購入金額は全体で10,470円。20代、30代が8,600円台であるのに対し、40代、50代はそれぞれ13,000円台、15,000円台と高額であり、購入頻度は若い年代で高いが、利用金額は年代が高いほど高額であることがわかった。また、通勤時間が長いと思われる鉄道利用時のサイトアクセス時間が30分以上の層では、14,000円台であった。
鉄道利用時に見られる商品・購入される商品は?
鉄道利用時のECで、“見て楽しんでいる”商品の1位は「衣料品」。“よく購入する”商品の1位は、「本・マンガ(電子書籍含む)」。サイズや色味など、購入するハードルが高めな衣料品は見て楽しむ人が多いようだ。
また、最近の衣料品を扱うECサイトではコーディネート例を掲載していることも多く、女性にとっては雑誌を読むような感覚で見られているのかもしれない。
「見て楽しむ」、「購入する」商品どちらも男女共にスコアが高かったものは「本・マンガ(電子書籍含む)」であった。詳細を見ると、女性や20代・30代の若い年代は、ECサイトで色々な商品ジャンルを見て楽しんでいるようだ。
また、「通勤・帰宅時での駅や電車内でのECサイトへのアクセス時間」は、「帰宅時の方が長い」が65%。また「駅や電車内でショッピングサイトを見て、帰宅後にネットで購入する」が66%にのぼる。
通勤・帰宅時における鉄道利用時のECサイトの閲覧状況を見ると、“帰宅時に見る時間が長い”という回答が64.8%と多い。加えて、“帰宅後にパソコンやスマホなどで購入することがある”が65.8%、鉄道利用時のECサイトのアクセス時間が30分以上の層に絞ると81.9%にのぼり、「駅や電車内で商品を“見て楽しみ・検討”し」、「自宅で“購入”する」ケースが多いことが確認できた。
通勤よりも帰宅時の方が長いということは、ユーザーへの訴求は帰宅時間に合わせて行う方が効果があるのではないか、という推測もできる。また、帰宅後に購入する人が多いということは、まだまだ情報の入力がパソコンの方が便利であったり、クレジットカードなど公共の場では出しづらい決済方法などの課題があるのかもしれない。
そういうことであれば、できる限り購入までのステップを減らす必要があるだろう。例えば、Amazonの提供する「Amazon ログイン&ペイメント」などであれば、ログインも支払いもAmazonのアカウントを利用することができる。またLINE社の「LINE Pay」であれば、支払いをLINEアプリ上で行うことができるのだ。
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日中は仕事をしているため、なかなか買い物をすることができないビジネスパーソンは、通勤・帰宅時には上手にスキマ時間を利用して買い物を楽しんでいるようだ。そいった、時間がないユーザーにいかに訪問してもらい、購入してもらうかが、売上アップにつながる要素となりそうだ。