Instagramのビジネス向け新機能が利用可能に!

ECのミカタ編集部

 米Facebook傘下のInstagramは8月15日(米国時間)、ビジネスコミュニティに向けて「ビジネスプロフィール」「Instagramインサイト」「投稿の宣伝」という3つのビジネスツールを、最初の2つは全世界で、そして「投稿の宣伝」は日本を含む35カ国で導入することを発表した。

各新機能の説明と活用方法

 今や個人だけではなく、企業がSNSのアカウントを持つことが当たり前の時代になっているだろう。SNSの中でもInstagramは、利用者の50%が何らかのビジネスと繋がっていて、Instagram上でブランドや商品の情報を得る利用者は60%、Instagram上の投稿に触発されてウェブサイトを訪問したり、商品サービスを探したり、購入したり、友人に衝動買いするなどのアクションを起こす利用者は75%以上という調査結果が出ている。このように、Instagramはコミュニケーションツールとしてだけではなく、ビジネスにおけるコミュニケーションの場としても活用されているのである。

 ビジネスにおけるコミュニケーションの場として活用されているInstagramだが、「利用者とより円滑にコミュニケーションをとりたい」という要望が以前から多く寄せられているようだ。そして、数多くある要望をまとめた結果「利用者と繋がる方法を選択できること」、「インサイトを得ること」、「新規顧客を見つけること」という3つの課題が明らかになったそうだ。そこで、利用者のニーズに応えるために、Instagramは、店舗などの連絡先を乗せられる「ビジネスプロフィール」、投稿の観覧数などをチェックできる「Instagramインサイト」、広告配信サービス「投稿の宣伝」の3つの機能を導入した。

今回導入された新機能と活用方法は以下の通り

▲左 ビジネスプロフィール 中 Instagramインサイト 右 投稿の宣伝

1.ビジネスプロフィール
 これまで、Instagram上で利用者が事業者などと直接コミュニケーションを取りたい時には、主にコメント欄への投稿が使われてきた。しかし、投稿へのコメントはタイムリーに追うのが難しく、内容を読んで選定する手間もかかるため、利用者が直接コンタクトできるように誘導する機能が求められていた。「ビジネスプロフィール」は、Facebookページを持っている企業であれば誰でも無料で使うことができる機能で、電話やメッセージ、メールなど、利用者がビジネスにコンタクトするときの方法をビジネス側が選んで設定することができるほか、店の位置情報も載せることができる。

 ここで改めて注意していただきたいのは、「ビジネスプロフィール」機能が導入されたからといって、自社の情報をただ載せればいい訳ではないということである。今後、「ビジネスプロフィール」がInstagramにおける企業の窓口になることを考えると、良いプロフィールを掲載することが顧客獲得に繋がるということを事業者はより意識する必要があるのだ。自社にとってのターゲットを明確にしたり、ユニーク性のあるプロフィールが設定できれば、プロフィールの段階で競合と差をつけることができるのである。いい機会だと思うので、改めてプロフィール欄から考え直してみてはいかがだろうか。

2.Instagramインサイト
 Instagramインサイトでは、インプレッション数:投稿が閲覧された合計回数、リーチ:投稿を見たユニークアカウント数、ウェブサイトクリック:ビジネスプロフィールに登録されているウェブサイトのリンクをタップしたアカウント数、フォロワーアクティビティ:フォロワーが1日にInstagramを利用する平均回数などの情報を確認することができる

 一般的な広告分析結果はマーケティングに応用するにはあまりに膨大で難しいため、多くのビジネスが、より簡単にインサイトを得られる方法を必要としているという。そのような時に「Instagramインサイト」を用いれば、自社のInstagramアカウントのフォロワーに関する情報や、どの投稿のどの反応が良かったかなどを簡単に確認することができる。フォロワーの属性や興味を知ることで、ニーズに合わせ、なおかつタイムリーなコンテンツを提供することができる。

3.投稿の宣伝
 「投稿の宣伝」機能を使えば、人気の高かった投稿を、広告として出稿し、より多くの顧客と繋がることができる。すでに投稿されているものから簡単に宣伝でき、なおかつ広告の出稿期間の指定も可能なので、気軽に利用することができる。また、投稿についた「いいね!」などの情報は広告にした際にもそのまま引き継がれるので、より注目が集まることは間違い無いだろう。

 広告を制作するとなると、それなりに時間を要する業務になると思うが、Instagramの新機能を使うことで、フォロワーのニーズに合わせた広告を時間をほとんどかけずに作成できるので、他の業務に割ける時間も増えるだろう。ただ、ここで1つ注意すべき点は、投稿をそのまま広告宣伝にするということは、今まで以上に投稿の内容が重要になってくるということである。「投稿の宣伝」機能を使用するならば、投稿が広告になる可能性があるということを常に念頭に置き、内容を考える必要がある。


 ここまでに挙げたInstagramの新機能とそれを活用する方法を参考に、企業の認知度をあげたり、さらなる事業拡大を図っていただければ幸いである。また、今回紹介したInstagramの活用方法は他のSNSにも通ずるところがあると思うので、Instagramだけに留まらず、様々なSNS、そしてこれから新しく登場するであろうビジネスコミュニケーションの場での戦略の参考にしていただきたい。


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