日頃流れるニュースもEC戦略に?今注目される出来事は【I&S BBDO調べ】

ECのミカタ編集部

 近頃では、インターネットが中心の生活となってきた。パソコンやスマートフォンを使ってアクセスし、ECで買い物したり、ニュースを見たりしている。その中には、新商品に関するにニュースもあるだろう。今回は、株式会社I&S BBDOが実施した「第16回 全国消費者価値観調査(CoVaR©)」を基にユーザーのニュースの注目度から見るEC戦略を考えていく。

中高年の女性は日々の出来事を話題に!

 最近の出来事(ニュース)への注目率は、男女共60代が最も高く、また、40代以上が30代以下を下回った。さらに、「テレビのニュースや新聞記事を丹念に見た・読んだ」とする情報収集も、50代以上が30代以下を上回っている。なお、「家族や友人・知人と話題にした」とする情報交換・発信行動は、男性では年代による差が比較的小さいことに対し、女性では年齢が高いほど高くなり、中高年の女性は出来事をよく話題にしていることが判明した。

 一方、「インターネットで検索して情報を集めた」とする情報収集行動や「ブログやSNSなどでニュースや記事をシェアした」とする情報発信行動は、男性の18~24歳や30代が他の性・年代を上回った。性別で比較すると、女性に比べて男性の方がやや高い。しかし、若者層では、出来事に対する注目率が比較的低いため、インターネットによる情報の受発信も、出来事以外の情報に比べて年代差が比較的低くなっていると考えられる。

最も注目されるニュースのカテゴリーは?

 今回の調査で呈示した25の出来事を便宜的に9つのカテゴリーに分類し、それぞれの回答率の単純平均を比較すると、「生活」(生活に直接関わる制度や問題)、「社会」(国内外の社会的な事件)や「政治」「災害」に関する出来事への注目率が高い結果となった。

 また、出来事に対する行動では、「テレビのニュースや新聞記事を丹念に見た・読んだ」は「社会」「政治」、「インターネットで検索して情報を集めた」と「家族や友人・知人と話題にした」は「生活」「文化・芸能」が比較的高い。さらに、「ブログやSNSなどでニュースや記事をシェアした」は「政治」「文化・芸能」と同様に高いことが判明した。なお、「文化・芸能」については、インターネットによる情報収集・発信が比較的多く行われていることが読み取れる。

ニュースと商品を紐付けて売上を向上を狙う

 呈示した25の「最近1年間の主要な出来事」で、「マイナンバー」(68.0%)が最も注目度が高かった。次いで、「東日本大震災の復興状況」(63.2%)、「パリやベルギーでのテロ」(61.2%)、「2020年東京五輪のエンブレム」(59.2%)、「米大統領選、指名争い」(58.8%)となった。

 今回の調査結果を基にEC戦略を考えると、世の中の話題に敏感にアンテナを張り巡らせ、いかにニュースと紐づけられるか、ここが要ではないかと思う。例えば、最も注目された「マイナンバー」ならば、それが記載されたカードを厳重に保管することができる入れ物を紐付ける。マイナンバーのニュースを読んだユーザーが、保管することの大切さを学び、それを購入するかもしれない。さらに、商品説明の際にニュースと絡めて書き、必要性を訴えるとユーザーの心に響き、それが購買行動に繋がる。

 なお、今回の調査で中高年層がニュースを読む率が高い結果が出たため、これを生かし、中高年層に向けた商品とニュースを紐付けることで、購買率が上昇することだろう。必ずしも、上昇するとは限らないが、あくまで売上を向上させる方法の一つにニュースと商品の関連性を考えてみてはいかがだろうか。


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