LOHACO、日立AI導入で新たに強化していくものとは
ユーザーの問い合わせフォームに人工知能(AI)“マナミさん”を導入しているLOHACO。今回は、マーケティング部門でも人工知能(AI)を導入し、強化していくそうだ。どのようにマーケティングが変わっていくのだろうか。
ユーザーに寄り添ったマーケティングを実現
アスクル株式会社(以下、アスクル)は、2014年1月に「LOHACO EC マーケティングラボ」(以下、ラボ)を設置し、これまで3期にわたり活動をしてきた。現在は、日本を代表するメーカーを中心に102社参加をしている。
今回は、新たにフレンドシップパートナー(以下、パートナー)を招き、共に活動を進めていくこととなった。これは、よりユーザーに寄り添ったマーケティングを実現するためだ。さらに、ラボはパートナーと共にビッグデータの活用、合わせてAIによるLOHACOの売場最適化を行うことにより、ユーザーへの最適なアプローチとマーケティングの強化を実現していく。そして、生活者・ユーザーのライフスタイル志向を的確に把握することにより、ラボ参加企業が行うユーザーに寄り添った商品開発やマーケティングを支援していく。
アスクルおよびラボは、デジタルマーケティングについての高い知見とノウハウを持ち、圧倒的なビューワー数を擁するコンテンツやサービスを運営しているパートナー3社に対し、ユーザーのLOHACO内での購買行動に関するビッグデータ(個人情報および個人を特定、再識別化できる情報を含まない)を提供する。これらのビッグデータを分析活用することにより、パートナーのサービスを通じたユーザーへのアプローチの精度が向上し、より多くのユーザーと最適なコミュニケーションを実現することが可能だ。
なお、各パートナーとは個別に連携を行い、パートナー間での連携やデータを共有することはない。
数多くの導入実績がある日立製作所のAIを導入
アスクルおよびラボは、LOHACOにおける売場最適化を実現するためAIを活用する。株式会社日立製作所(以下、日立)は、AIに関して先進的な取り組みを行っており、人工知能「Hitachi AI Technology/H」(以下、AT/H)は数多くの導入実績がある。アスクルでも、2016年8月末にスタートしたLOHACOの商品受取りサービス「Happy On Time」の精度向上に向けた取り組みにおいて「AT/H」を導入しており、効果を上げつつある。今般、ラボにおけるデジタルマーケティングにも「AT/H」を導入し、LOHACOにおける売場最適化を実現していく。
さらに、矢野和男氏(日立 理事・研究開発グループ技師長 兼 人工知能ラボラトリ長)はラボのエグゼクティブフェローに就任し、AIを活用したビッグデータの解析や研究など、ラボの活動に多大なる支援をしている。
【フレンドシップパートナー】
Google Japan Inc.
フェイスブックジャパン株式会社
株式会社日立製作所
ヤフー株式会社
LOHACOは、早い段階からAI“マナミさん”をユーザーの問い合わせフォームに導入し、24時間365日どの時間帯でも対応してくれるため、対応漏れを防ぎ、顧客満足度を向上している。今回は、問い合わせフォームだけではなく、マーケティングにもAIを活用するということで、ユーザーとのコミュニケーションもより良いものとなっていくだろう。マーケティングにもAIを導入し、より顧客満足度が高まるLOHACOの今後に目が離せない。