EC業界News1週間まとめ〜楽天、爽快ドラッグ買収で日常が変わる!Amazonマケプレプライムで売上UP?
EC業界News10/23~29までギュギュとまとめました
こんにちは。メディア編集部の石郷です。
今週読まれた記事はこちら。
最近はうちで掲載されたプレスリリースなどもかなり読まれていたりします。
【速報】爽快ドラッグ、楽天傘下に!約89億円で買収
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11847/
KDDIの「au WALLET クレジットカード」が本日より、Apple Payに対応開始
https://www.ecnomikata.com/pr/detail.php?id=11760
LOHACO、日立AI導入で新たに強化していくものとは
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11728/
Amazonの新配送サービス「マケプレプライム」とは?
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11840/
爽快ドラッグの過去を紐解くと・・・
一番、話題になったのは、楽天が爽快ドラッグを買収するという話でした。具体的には、楽天が、爽快ドラッグの全発行済株式を約89億円の現金を対価として、取得するというものになっており、完全子会社となります。
爽快ドラッグは、いまでこそ、住友商事の傘下にありますが、もっと過去をたどると、ある種製薬会社(小林製薬)の資本から生まれているんですね。2000年のことです。だから、まだネット通販もそこまで普及していない時期です。その後、すぐに医薬品や健康食品、美容などを扱う同製薬会社の問屋(コバショウ)がメインの株主となりました。そういう背景からすれば、小林製薬は、インターネットのポテンシャルをその時点で感じ、自らショップを興すことで、実店舗以外での流通の可能性を探っていたように推測できます。製薬会社としては、実店舗の分の粗利が、爽快ドラッグ(当時は創快ドラッグ)として、自分のグループに入ってくるわけですから、メリットはあると考えたと思います。現在は、その問屋(コバショウ)は日用品・美容関係では影響力の持つPALTACと合併しており、そことのネットワークを持っていることはショップとしても大きいわけです。
つまりそういう原点を考えれば、この爽快ドラッグは、住友商事の傘下になったとしても、医薬品などの流通において強い接点を持っていると考えられそうです。それゆえ、ショップオブザイヤーも7年連続受賞もうなづけます。そして、爽快ドラッグの大手日用品メーカーとの強力な信頼関係に楽天が興味を示さないわけがないわけです。爽快ドラッグとしても確固たる売り上げが作れるステージが欲しいですから、楽天の傘下は魅力的でもあります。
LOHACOの伸びでも、日用品は伸び代がありそう
最近では、ヤフー傘下のアスクル運営の「LOHACO」が大躍進を遂げています。LOHACOはある種、日用品の買いやすさなどにおいて、力を発揮しており、生活必需品ですから、ここでリピーターを抑えることを効果的に、事業に取り入れているように思います。つまり、このジャンルは伸びる可能性を持っているってことなのですね。そこで圧倒的な力を握るには、ケンコーコムだけではダメで、買収という手段が必要だったのではないかなと思います。
あとは、楽天が意識するべきは物流網じゃないかなと思います。これだけの強みを持てばあとはすぐ届くなどの「楽びん!」との相乗効果や、全国的にも早く届くというイメージを作ることで、この効果は最大化できるおように思います。
楽天の買収劇で、EC業界、世間はどう変わる?
そして、一般紙では、この件に関して、楽天の業績がどうこう書かれていますが、大事なのは、マイナス面を語るのではなく、何で強化しようとしていて、世の中がどう変わろうとしているかという時流をつかむことなんじゃないかと思います。
おそらく日用品のEC化率があがってくるでしょう。今までドラッグストアでティッシュやトイレットペーパー、シャンプーやリンスなど購入して、袋いっぱいに抱えて、お母さんが歩く、そんな姿も過去の姿になってくるはずです。生活の一部となったところで、それらのドラッグストアなどで楽天スーパーポイントがたまる、使えるとすれば、リアルもネットも楽天関係でお買い物を済ませられるということになり、一層、楽天経済圏としての意味は増してくるんじゃないでしょうか。
今後のネット通販の企業のあり方は、企業として大きくなったところで、さらなる成長については、どれだけリアルの世界にも浸透していけるのかってことなのではないかと思います。
もう一つ、EC業界、特にモールに出店している店舗に影響がありそうなニュースが・・
Amazonの新施策で出品店舗に新たな売り上げアップの予感
Amazonマケプレプライムで、自社流通の店舗に光を!
続いては、Amazonのマケプレプライムですね。よくプライム会員としてAmazonを活用しているとプライムマークというのがあります。これは、プライム会員としての特典であるお急ぎ便などを無料で活用できますよというものであるわけです。それゆえ、プライム会員にとっては、このプライムマークをついているものから購入する傾向が強かったわけですね。この特典については、物流において、Amazonは絶対的な強みを持ち、そこでの利便性の高さを背景に、用意していたわけですが、いうまでもなく、これはFBAを使っていて、Amazonが倉庫の状況を把握できているからこそ、成立する仕組みであったのも事実です。すると、自社流通を持つ企業においては、プライム会員の恩恵を受けられないということだったわけです。
そこで、今回から自社流通の店舗でも、審査基準を越えれば、プライムマークの表示ができるようになるというわけなんですね。これで、自社流通が磐石であれば、プライム会員としての恩恵を受けられる。多くの企業の売れ行きが伸びる可能性が出てきます。一方で、Amazonにとってもこういう風にして、結果的に商品の幅を広げることは、お客様の顧客満足度が高くなるということになります。おそらくプライム会員が順調に増加していることからすれば、お客様の多様化は進みます。Amazonのポリシーである、欲しい商品がAmazonに来ればあるということは、こういう形で具現化していこうということなのだと思います。
ただ、最後に、これにより、国内の配送はAmazonレベルであるということが求められ、当然配送料金などを考え、売上ではなく、粗利を意識した店舗運営と、それを生み出す戦略とオリジナリティが求められるようになってくることを肝に命じておく必要があるとは思います。
今週は、大手ショッピングモール2つについて話題に取り上げました。もう一つのモールも来週あたりには話題になるでしょう。そう、いい買い物の日が近づいているから。
では、今日はこの辺で。
笑顔あふれる一週間でありますように。