メルマガは未だに根強い?目を通すのは半数以上!【エクスペリアンジャパン調べ】

ECのミカタ編集部

 エクスペリアンジャパン株式会社は、「BtoC市場におけるメールマガジン受信デバイスの利用実態レポート〜2016年版 エクスペリアンジャパン開封エンゲージメント調査〜」を発表した。なお、このレポートには、メール配信ASPサービス「MailPublisher」のオプションサービスである「開封エンゲージメント」を利用し、国内のBtoC市場においてメールマーケティングを実施している企業によって配信されたHTMLメールの受信デバイス利用実態がまとめられている。

 調査期間は2015年10月1日〜2016年9月30日、集計データ数は開封総数12,948,525件のうち、メール滞在時間取得対象データ数8,985,472件ということだ。

メール施策は本当に大事?

 スマートフォンやタブレットが急速に普及したことにより、モバイル端末でHTMLメールの受信・閲覧をすることは当たり前になっている。そのような環境変化を受け、メールマーケティングにおいても、モバイル端末を意識した施策を行うことが重要になっている。

 そして、そのようなことを意識してPCからモバイル端末まで、幅広く対応するためにレスポンシブWebデザインを取り入れている企業も多いだろう。だが、ここでもう一つ重要なことがあり、それが「ユーザビリティの最適化」だ。モバイル端末ではPCと違い、タップ操作などを行うため、それに対応する必要もある。そのような背景を元に、メール受信・閲覧の実態把握を目的としてこの調査は行われたということだ。

 なお、開封エンゲージメントとは、HTMLメールを開封したユーザーの「閲覧環境」と「滞在時間」を分析し、メール閲覧傾向のレポートを提供するサービスで、これを活用して「デバイス」と「メール滞在時間」を分析したという。

メールはどれだけ読まれてる?

メールはどれだけ読まれてる?

■8割以上の受信者がメールを読む
 では、まずどれだけメールを読んでいるか見ていく。調査によると、メールを開封するが中身を一切読まない「すぐ削除」の割合が16.4%で、「読んだ/少し読んだ」が83.6%となったようだ。つまり、モバイル端末やそれに付随するSNSなどが普及している現在でも、未だにメールは多くの人に読まれているということである。

■10秒以上読む受信者が半数以上
 続いて、メールに滞在している時間だが、「すぐ削除」する、つまり未読状態から既読状態にするために開封するなど、コンテンツに目を通さないユーザーは16.4%、「少し読んだ」は23%、メールのコンテンツにきちんと目を通し「読んだ」といえるユーザーは60.5%存在することが判明したそうだ。

 どうやら、受信したメールをただ開封するのではなく、多くの人が内容に目を通しているという現状がまだあるようだ。ゆえに、メールマガジンなどの施策もある程度効果が期待できそうだ。

■モバイルユーザーの方が開封エンゲージメントが高い
 さらに、デバイスごとの滞在時間の比較では、デスクトップの「読んだ」が56.0%、モバイルの「読んだ」が67.1%と、かなりの差が出ている。そして、「すぐに削除」を比較しても、デスクトップは18.7%、モバイルは13.2%と、全体的にモバイルユーザーの方が開封エンゲージメントが高くなっている。

 場所にとらわれず、自分の好きな時にメールを開封出来るモバイル端末の方が、落ち着いて内容を読んでもらえる可能性が高いということも考えられる。だが、メール受信環境の割合では、デスクトップが41.1%、モバイルが31.4%、ウェブメールタイプが27.5%と、やはりデスクトップが一番多いため、スマホファーストのみに注力するわけにはいかない。

 もちろん扱っている商材や業種によって、ユーザーのデバイス・受信環境に差異があるので、それにあわせてサイト構築を行っていく必要がある。そのためにも、ユーザーが利用しているデバイスを常に注目しなければならないのだ。

メルマガはまだまだ根強い

 最近では、SNSなどを活用した新たなマーケティング施策を行う企業も多いことだろう。だがその一方で、メールマガジンも未だに多くの人に読まれているということが今回の調査によって明らかになった。メールマガジンを有効活用する方法を改めて考えてみてはいかがだろうか。


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