消費税増税の影響を大きく受けた「化粧品」「日用品」「家具・雑貨」ヴァリューズ調べ
株式会社ヴァリューズは、2014年4月1日より消費税率があがったことをうけて、主要なECサイトの集客動向の変化を分析した。その結果、増税後の4月度は主要なECサイト全体の集客が、前年4月より6.1ポイント減少していることがわかった。
ヴァリューズ、「消費税増税後のECサイト集客動向」を集計
ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズ(東京都港区、代表取締役社長:辻本秀幸)は、2014年4月1日より消費税率が5%から8%に上がったことをうけて、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用し、「ショッピング」カテゴリの流入上位サイト(370サイト)について、サイト訪問者数を調査した。
業界別に前年比を集計し、加えて増税影響をみるため、3月から4月にかけての伸び率を算出した。サイトの訪問者数はPCからのアクセスを集計しており、「ショッピング」カテゴリや各業界はヴァリューズが独自に定義しているとのことだ。
サイト訪問者数は前年比6.1ポイント減
ヴァリューズは、独自に定義する「ショッピング」カテゴリの流入上位サイトについて、2013年4月度と2014年4月度のサイト訪問者を集計して比較した。その結果、昨年度よりも訪問者数が6.1ポイント減少していることがわかった。
中でも、「化粧品」「日用品」「家具・雑貨」は特に落ち幅が大きく、一方で前年よりも今年4月のサイト訪問者が上回っている業界は「食品・飲料」「書籍・音楽」となった。
「書籍・音楽」業界では、「電子書籍 楽天kobo」が前年よりも約1.9倍に増加したほか、動画配信の「DMM.com」や音楽配信の「レコチョク」などのサイトが急伸しており、電子書籍や音楽・動画配信などのデジタルコンテンツ市場の拡大が、サイト訪問者数増加に顕著にあらわれているとのことだ。
「家具・雑貨」「家電・AV・IT」「日用品」は増税の影響が直撃
2014年3月と4月のサイト訪問者数を比較したところ、増税前の需要で伸びたと考えられる「家具・雑貨」「家電・AV・IT」「日用品」などの業界が4月はその反動でマイナス成長に転じる結果となってしまった。
4月は前月割れしている業界が多い中で、「食品・飲料」「化粧品」やチケットECの「イベント」はユーザー数を堅調に維持した。健康食品、食材宅配のECサイトが含まれる「食品・飲料」業界は、サイト訪問者数の前年比も業界別で1位であったことに加え、前月比もプラスになっており「業界自体の成長と、消費税増税をうけても消費者ニーズが引き続き高いことがうかがえる」とヴァリューズは見解を述べている。
また、「その他」のカテゴリも4.9%増と3月よりも4月の訪問者が増加しているが、その内訳は、写真プリントやフォトブックの「楽天写真館」をはじめ、ブランド買取サイト、toto、JRA、ゴルフ場予約などが牽引する結果となった。