「動画」で顧客の心を掴み、ECのブランド力を向上へ

ECのミカタ編集部

昨年、「話題のファッションサービスを振り返る 2016 冬」と題したアパレルECセミナーが開催された。今回は、株式会社電通ダイレクトフォースが発表した「動画」に関する話を基に、ECサイトと動画の在り方について考えていく。

セミナーの詳細

 テクノロジーによって“ファッションを活性化しよう”とする動きが広がり、ファッションテクノロジーはユーザーの生活の中にも目立って浸透し始めている。昨年も様々なファッション向けサービスやEコマースの成功事例が目立った。

 この「話題のファッションサービスを振り返る 2016 冬」では、とりわけ重要と思える事例を取り上げている。最新の「ファッション×テクノロジー市場」の動向を俯瞰する中、各アパレル企業の人々にとって即戦力となる、ECビジネスに直ちに導入可能なノウハウ・サービスについて具体的に紹介する。

動画からそのまま商品情報に繋ぐ

 株式会社電通ダイレクトフォース(以下、電通ダイレクトフォース)では、クリエイティブテクノロジーとデータサイエンスで、ビジネスを拡大させるための革新的なアイデアを軸としたデジタルマーケティング支援を行っている。

 電通ダイレクトフォースが支援する動画には、「ビデオコマース機能」と「インタラクティブセット機能」がある。そして、これらの動画サービスがECサイトへの訪問者を増加させる。前者の「ビデオコマース機能」では、映像内の画面をタップすると、対応するアイテムがストックされ、自社サイトへ偏移させることが可能だ。

 後者の「インタラクティブセット機能」では、動画内の気になる情報をタップすると、詳細情報の表示や外部リンクなどへ偏移させるなど挙動を設定することができる。

 さらに、マーケティングが実現する「パーソナライズ動画」がある。これは、EICHI®のインタラクティブ技術と、外部ベンダーが提供しているパーソナライズ動画の技術を掛け合わせることで、独自の購買体験を提供することを考えている。 

海外はSNSの動画広告が主流に

電通ダイレクトフォースは、アパレルECサイトの成功事例を挙げた。元々、ブランド力が高まりつつあったが、動画を製作した結果、ユーザーの80%が再生し、Webサイトを訪問したという結果がある。つまり、動画によってさらにブランド力をより高めたのだ。

 動画を流せば、確実にブランド力が高まるわけではない。しかし、海外では動画がブランドの宣伝の主流だという。日本はテレビCMが宣伝力として強いが、海外はSNSで動画を流した方が効果が高いそうだ。また、SNSで動画を流すと、ブランド力が上がるだけではない。ECサイトへの訪問数を増やすことにも繋がるのだ。ブランド力もECサイト訪問数も増やす「動画」は、宣伝力として活用できるかもしれない。

 数多くのアパレルECサイトがある中、ユーザーに選んでもらうためには、やはり認知度を上げることが重要だろう。それには、今回紹介した「動画」や「テレビCM」などを活用することが最適だ。ただし、これらを活用するためには、自社ECサイト向き合い、他のECサイトに負けない強みを探す必要がある。まずはそこから始めていき、最適な宣伝方法を見つけてみてはいかがだろうか。それが自社ECサイトだけでなく、アパレルEC全体に新たな風を吹かすこととなるだろう。

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