2016年11月度のEC総売上高1.2%増、衣料品は減少【JADMA調べ】
通信販売業界を代表する業界団体である公益社団法人日本通信販売協会では、協会の理事社・監事社を中心とする会員企業計134社を対象として2016年11月度の売上高調査を実施した。
11月度の伸び率が良い商品は「食料品」
調査結果によると、2016年11月度の総売上高(134社)は1,273億8,300万円となり、前月同月比で+1.2%増加した結果となった。伸び率を商品別でみると、「衣料品」は前年同月比-1.6%、「家庭用品」は+1.7%、「雑貨」は+1.8%、「食料品」は+3.7%、「通信教育・サービス」は+0.9%であった。
また、2016年10月度の商品別伸び率をみると、「衣料品」は前年同月比-9.7%、「家庭用品」は-2.5%、「雑貨」は+4.8%、「食料品」は+2.9%、「通信教育・サービス」は-10.1%となった。10月度も11月度も共に、「衣料品」の減少が目立った。
「サイズ問題」がアパレルECの利用をためらう理由に
「衣料品」の減少には、いくつか原因があるとは思うが、ECサイトで言えば、物を手にとって着用できない、という点で、サイズがネックになっていそうだ。昨年、ECのミカタで実施した「アパレルECサイトの利用」 に関する調査でも、アパレルECサイトの利用にためらう理由として「サイズ」と回答した人が多かった。
この問題を解決するために、ECでも様々なサービスを実施している。例えば、Virtusize株式会社が提供する、バーチャル試着ソリューション「サイズをチェック」である。これは、ECで発売中のアイテムのサイズを分かりやすくイラストで表示し、それと自分が持っているアイテムと重ね合わせることで、サイズの差を見比べて、ぴったりサイズを選ぶことができる仕組みとなっている。
こういったように、アパレルECに対する不安を解消することで、「衣料品」の伸び率を増加させることができるかもしれない。現在の寒さが厳しい季節は、外に出掛けるよりも、家に居る時間が増える。おそらく、「衣料品」をはじめとした、様々な買い物もECで済ます人が多いだろう。つまり、売上向上のチャンスは「今」なのかもしれない。