東南アジアへ安定配送、ヤマトHD「小口混載輸送サービス」開始

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ECのミカタ編集部

 ヤマトホールディングス傘下の東南アジア地域統括会社のYAMATO ASIA PTE.LTD.(以下、YA)は、マレーシアを本拠地とするクロスボーダー陸上幹線輸送事業者OTLグループ(以下、OTL)への出資を完了し、シンガポール・中国間の陸上幹線輸送ネットワークと、現在東アジアおよび東南アジアに展開している各国の小口輸送ネットワークを結合させ、定期的に幹線輸送を行う小口混載輸送サービスの提供を2017年2月15日から開始する。

ヤマトHD、更に企業のニーズに応える海外物流を実現

 OTLは、確立されたクロスボーダー陸上輸送ネットワークを保有しており、また、各国の国境付近に保税倉庫も所有しているため、自社オペレーションによるスピィーディーかつ高品質な国際輸送が特徴的である。

 そんなOTLを2016年8月31日に買収したYAは、OTLグループが持つシンガポールからマレーシア、タイ、ラオスやカンボジア、ベトナム、中国と6カ国間を結ぶ約6,000kmの幹線輸送ネットワークを取得、アセアンと中国におけるクロスボーダー陸上幹線輸送サービスを提供する事が可能となった。

 そして2月15日より、YAはOTLの特徴を活かした小口混載輸送サービスを開始していく。小口混載輸送サービスの詳細については以下の通り。

①Door to Doorの一貫輸送
 東南アジア各国の小口輸送ネットワークとOTLが保有する陸上幹線輸送ネットワークを結合し、集荷から配達まで一貫したDoor to Doorクロスボーダー輸送サービスを提供していく。

②スピーディーかつ高品質な輸送
 各国の国境付近に保税倉庫を持ち、自社の社員・車両によるオペレーションを行うことでスピーディーかつ高品質なクロスボーダー輸送が可能。また、マレーシア、タイ、ベトナムなどでエアサスペンショントラックによる高品質な輸送も可能となる。

③定期的な運行スケジュール
 区間によって週2~3便の定期的な幹線輸送を行う。今後、企業のニーズに合わせて拡大も検討しており、企業のビジネスに合わせた最適な物流の構築が可能だ。

④高品質のセキュリティシステム
 GPSによる全車両の位置確認、CCTVカメラによるコンテナ監視、コンテナの解錠を本社で一括管理(E-Lockシステム)等が可能。

⑤主な輸送対象地域・リードタイム

 今後YAは貸切輸送サービスとして、「冷蔵・冷凍輸送サービス」「重量・大型貨物輸送サービス」「危険品輸送サービス」などのサービスも提供していくとのことだ。

 ヤマトグループは、陸以外にも海・空からの物流サービスが充実しており、企業の商材や都合に合わせた配送を行うことができる。また、輸送ネットワークが確立されているため、企業の商品を安全に現地まで届けることができることは、越境EC初心者のEC企業にとっても嬉しい。

 EC事業の発展が著しい東南アジアにおいて、今後もヤマトグループの取り組みが越境ECを加速させていくことだろう。

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