Squareが6つのAPIを公開 決済周りをシームレスに連携

ECのミカタ編集部

Square株式会社(所在地:東京都港区)は、「Eコマース API」と「POS API」を含む6つのAPI群を日本でも利用できるよう開放した。今回提供されるAPI を活用すれば、Squareの決済を、オンラインストアに組み込めるようになるほか、iOSまたはAndroid ベースのPOSシステム(販売時点情報管理)と自由に連携させることができるようになる。

 Squareは米国ですでに提供されていた6つのAPIを日本でも公開すると発表した。Squareの加盟店は今回新たに公開されたAPIを利用することで、ECサイトでのSquare決済が可能になるほか、企業がカスタマイズしたPOSシステムと自由に連携させられるようになる。今回公開された6つのAPIうち、主要な2つのAPIの機能を掘り下げてみたいと思う。

多くの要望があった「EコマースAPI」

 以前から多くの要望があったのが、やはり「EコマースAPI」だという。APIで連携させればECサイトのオンライン決済でSquareを利用できるようになる。すでに実店舗でSquareを利用している加盟店は、管理画面で対面販売とECサイトの売上をまとめて把握できる。EコマースAPIを経由した場合の決済手数料は3.6%となっている。売上が最短翌日に振り込まれるという点でも、事業者はキャッシュフローを組みやすい。

 すでに5つのeコマースプラットフォーム「Weebly(ウィーブリー)」「Ecwid(エクウィッド)」「Wix(ウィックス)」「WooCommerce(ウーコマース)」「Magento(マジェント)」はEコマースAPIと連携していてて、セキュリティ対策もしっかり施されているので使いやすい。今後は、日本のショッピングカート事業者やECプラットフォームと連携することで、日本のEC事業者でも簡単にSquare決済を利用できる環境を構築していく予定だ。

「POS API」でスマホやタブレットからシームレスな決済を

 「POS API」を使えば、iOSまたはAndroidで動くタブレットPOSとSquareのカード決済をシームレスに連携できる。POSレジは業種や事業規模によって必要とされる機能が大きく異なるが、POS APIを使うことで、企業のPOSレジとSquare Readerを使ったカード決済をシームレスに連携できるという。Square Readerを使ったクレジットカード決済手数料は3.25%となっている。

 今回の公開に先駆け、株式会社エスキュービズムの「Orange Operation(オレンジ・オペレーション)」、株式会社フォウカスの「poscube(ポス・キューブ)」、株式会社ユビレジの「Ubiregi(ユビレジ)」のPOS は、Squareと連携できるようになっているという。

6つのAPI公開で他社との決済サービスを突き放せるか

6つのAPI公開で他社との決済サービスを突き放せるか

 この2つのAPIの他にも、取引履歴の情報を連携する「reporting API」や、商品登録と在庫管理情報を連携する「items API」、従業員の情報を連携する「employees API」、顧客情報を管理・連携できるAPIの提供も開始している。これらのAPIを利用することで、事業者は実店舗とオンラインストアの、売上、在庫、顧客情報をひとつの管理画面でまとめて確認でき、事業全体の動向を一目で把握できるようになるとしている。

 なお、対面販売でのJCB、Diners、Discoverのカード決済は、この夏までに受け付けが可能になる予定だとしていて、ますます使い勝手が良くなりそうだ。楽天ペイ、Square(スクエア)、AirPAY(エアペイ)など、決済まわりのサービス戦争はいよいよ熱を帯びてきた。

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