「画像に何が写っているか」の分析をAIで。イー・ガーディアンの「Kiducoo AI」がECの現場を変える
イー・ガーディアンは投稿監視の時代から大きな変化へ
イー・ガーディアン株式会社は、先ほど記者会見を行い、SNSやインターネット広告などの画像を人工知能により自動分析し、企業のマーケティングをサポートする新AIシステム「Kiducoo AI」を、提供開始したことを発表した。もとより、イー・ガーディアンは投稿監視、風評調査、ソーシャルリスティング等、様々なサービスを提供してきた。イー・ガーディアンがサービスを開始した当初とは、ネットの環境は変化し、同社に求められる内容も変化してきた。
特に、最近においては、動画系のコンテンツに対してのチェックなど多岐にわたっていて、従来のように、テキストだけをやっていればよかったというわけにはいかなくなったわけだ。より効率化を図るために、AIの必要性が出てき、違法画像、判定する等、画像のチェックのニーズが生まれた。
画像に関しての実用的なAI「ROKA solution」の誕生
そんななかで、AIを活用したテキスト投稿監視システムE-Traident や東京大学と連携して、業界初となる ROKA solutionを開発し、投稿監視で培ったビッグデータ解析ノウハウと掛け合わせることで、実用的なAIソリューションを提供してきたのだ。
富士キメラ総研が実施した「2016年 人工知能ビジネス総調査」によるとAIビジネスの国内市場は2020年は1兆20億円、2030年2兆1200億円と2015年の14.1倍に拡大する予測している。
このような市場の拡大やニーズの高まりを受けて、
イー・ガーディアンはどう動いたのか。同社は、守りの違法画像だけでなく、より攻めの画像チェックで取引先を成功へと導く姿勢へと一歩、新たな局面へと踏み出した。具体的には、新たなAIソリューションとして、画像内物体検知システム「Kiducoo AI」を開発し、リリースしたのだ。
物体検知がAIで。AIの使い方も多様化へ
「Kiducoo AI」とは、最新の物体検知アルゴリズムに、イー・ガーディアンのAI技術を融合することで、SNSやインターネット広告などの画像データに含まれる要素を自動解析し、タグ付けすることができる画像ない物体検知システムなのだ。
物体検知というところがポイントで、イー・ガーディアンによる独自のアルゴリズムを使って、画像を特定するわけだ。例えば、料理とビールの写真があったとすれば、すぐに◯◯(銘柄)ビール2本という具合に、特定するのだ。
これにより「画像に何が写っているか」、「どこに写っているのか」の分析を得意とするため、特定のターゲットにとって何がトレンドになっているのか、特定のシーンで使用されている商品の傾向などを導き出し、マーケティングデータの収集に役立てることができるということなのだ。
ECはこの画像認知のAIで新たな局面へ。
ECには様々な商品の写真があり、これらを的確に分析するために、例えば、どの写真を使ったどういう商品が高コンバージョン率なのかなどの分析も可能となる。
高谷 康久社長に費用感を確認するとこう答えてくれた。「「Kiducoo AI」は多くの写真が揃うほどに力を発揮するので、多くの写真を使い、多くの商品を展開するショップが、ショップ自体の全商品の傾向を分析する中で、これらの技術の真価が発揮されそう」と話しており、そのようなショップ単位での画像認知の分析をベースとしながら、費用感に関しては、店舗の声に真摯に向き合いながら、値ごろ感のある設定をしたいとしている。
テクノロジーの変化に伴い、より人間に近いチェックと戦略をAIでおこなえるようになった。イー・ガーディアンが歩んできた道のり全てが、「Kiducoo AI」には生かされており、ネットを使ったビジネスのさらなる可能性に胸が高鳴る。