6月1日から開始の日本郵便「ゆうパケット」、好調な滑り出し

日本郵便が6月1日より開始した配送サービス「ゆうパケット」が好調な滑り出しとなっているようだ。同サービスは、顧客が商品を待つストレスの解消を図ったサービスで、書籍やCD・DVDなどの小型の通販商品をターゲットに開発されている。すでに通販関連を中心に約300社の導入が決まっているとのことだ。

書籍やCD・DVDなどの小型の商品がターゲット

「ゆうパケット」は、通販で購入した書籍やCD・DVDなどの小型の商品をターゲットに開発され、日本郵便が6月1日にサービスを開始した。追跡機能や日曜・祝日配達の標準装備、郵便受けに投函できるサイズとし、顧客が商品の到着を待つストレスの解消を図ったのが特徴とされている。

契約ベースでは、すでに通販関連を中心に約300社の導入が決まっており、さらに日本郵便は「ゆうパック」とセットにしたコスト削減提案で、導入事業者の拡大を図る考えだ。

追跡機能や日・祝日の配達の要望を受け開発

同サービスは、宅配便の「ゆうパック」と「ゆうメール」の中間にあたる法人向けのサービス。対応サイズは3辺の合計が60cm以下、長辺34cm以下、厚さ3cm以下、重量1kg以下で、書籍やCD・DVD、衣料品、化粧品、健康食品など通販商品での利用を想定している。

通販事業者の中には、以前からこうした小型の商品を「ゆうメール」で発送している事業者もあったが、その中で追跡機能の付加、日曜・祝日配達の要望が多かったことを受け、大口の荷主向けに対応した「追跡ゆうメール」を提供。

一方、小型商品の取扱いが増加していたことなどから、「ゆうメール」とは別サービスとして「ゆうパケット」を開発した。

顧客の配達待ちのストレス解消”を図る

「ゆうパケット」では、追跡機能や日曜・祝日配達を標準装備したほか、通販事業者から要望の強かった当日配達や配達日指定などのオプションも用意している。特徴のひとつである“顧客の配達待ちのストレス解消”には、1日3便の郵便物と一緒に乗せ、郵便受けに投函できるようにすることで対応している。

万が一、商品が郵便受けに入らない場合には手渡しや不在表を置いて郵便局に持ち帰るなど、通常の郵便物の配達と同様のサービスを提供するとのことだ。

料金については取扱個数などに応じて荷主事業者と個別に決める形となっており、すでに契約している荷主事業者の場合、100円台の前半から300円程度となっているようだ。今後は、「ゆうパケット」と「ゆうパック」のセット提案を進め、他社の宅配便サービスを利用している事業者の取り込みにも繋げたい考え。

サービス開始から約10日で契約事業者は300社超

6月1日よりサービスを開始した「ゆうパケット」だが、出だしとしては通販事業者などに好評なようで、日本郵便によると発売から約10日の段階で契約事業者は推計300社超。そのうち8〜9割は通販関連の利用となっている。

スタート後約10日の利用状況としては、実際の利用事業者数が50〜60社、取扱個数が約2万個となっており、日本郵便でも良い滑り出しであることを仄めかしており、手応えを感じているようだ。