楽天「ラクマ」、AIを活用した画像認識技術を出品監視に導入

ECのミカタ編集部

 楽天株式会社(以下、楽天)は、フリーマーケットアプリ「ラクマ」を運営する。この度、同社はラクマのサービス運営において、出品監視に画像認識技術を導入した。ディープラーニングを活用して、禁止出品物を監視。楽天は健全なプラットフォームを、AIによって提供することを目指す。

 楽天が提供する「ラクマ」は、ユーザー同士が自由に商品を売買できる、フリーマーケットアプリだ。出品はわずか1分で完了。しかも手数料は無料だ。金銭のやり取りは楽天が仲介するので安心。配送料も全国一律で、宛名書きも必要ない。楽天ポイントも使用できるので、普段のショッピングとの相性もよい。

 この度、ラクマでは出品物の監視に、ディープラーニングを活用した画像認識技術の導入を発表。以前から、出品商品名・商品説明文などのテキスト情報に対しては、目視による監視・禁止ワードの設定などの対策を講じていた。今回の技術導入によって、商品画像に対しても、さらに監視体制を強化できるようになった。

AIでより健全なプラットフォームへ

 ラクマではサービス開始時より、ガイドライン・出品監視体制を整え、健全なプラットフォームの提供に努めてきた。出品数・購入者数の増大に伴って、商品の種類も増えている。
 そんな中、楽天はラクマに対して、指定した禁止出品物画像と、類似した画像を検出するシステムを導入。さらに監視の精度をあげることを目的に、楽天技術研究所と連携した結果だった。ユーザビリティはこれまでと変わらず、より安全なショッピングプラットフォームとなっている。

 ラクマは2016年8月に、楽天技術研究所の画像認識技術を使い、出品商品のカテゴリーを判別する「もしコレ!」の機能を導入している。
 AIとECサイトの組みあわせというと、チャットボットによる接客や、ユーザーの行動予測からなる、レコメンド・クーポンの表示などを想像しがちだ。楽天は、「AIの可能性はそんな小さなものではない」ということを、サービスを通して世の中に伝えている。今回のラクマへの画像認識技術は、その好例である。販売目的だけではなく、安心・安全なプラットフォーム構築のためにも、AIは重要なファクターだ。人工知能の活用は、ECサイトがこれから取り組んでいくべき命題なのかもしれない。

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