DeNAトラベルが「AIコンシェルジュ」導入に向けて検証を開始。進むAI技術と人間の仕事の棲みわけ
株式会社U-NEXTマーケティング(本社:東京都渋谷区)の提供するAI(人工知能)を活用した自動応答サービス「AIコンシェルジュ」の導入検証を、株式会社DeNAトラベル(本社:東京都新宿区)のカスタマーセンター業務向けに、平成29年9月19日より開始すると発表した。
DeNAトラベルは、格安航空券や海外ツアー、国内外ホテル、国内高速バスを中心に幅広い旅行商品を取扱い、24時間利用可能なリアルタイム検索や空席照会・即時予約・決済などオンラインならではのサービスを提供している。
今回の検証は、U-NEXTマーケティングが提供する「AIコンシェルジュ」を利用して、DeNAトラベルのユーザーからの、旅行や予約等に関する問い合わせにAIコンシェルジュが回答するカスタマーセンターの開始に向けて試行と検証を行う。
従来DeNAトラベルでは、国内外の空港やホテル、出発前までに必要なこと等の問い合わせに対し、限られた営業時間内でしか対応できていなかったが、AIコンシェルジュに予めQ&Aを登録しておくことで、ユーザからの問い合わせに対し、時間帯や日にちに関わらずいつでもすぐに解決することができる。それによりサービスの利用価値とユーザー満足度の向上を目指していく。
この検証では、カスタマーセンターの電話がつながりにくい時間帯に、ユーザがAIコンシェルジュによる対応を希望した場合、AIコンシェルジュが人に代わってその問い合わせを解決したり、夜間等の営業時間外にも対応する。
AIコンシェルジュに寄せられた問い合わせ内容は、全て音声とテキストで蓄積され、AIとU-NEXTマーケティングが内容を分析し、回答や認識精度向上を図り、より的確な回答をユーザーへ提示できるように構築していく。
今後、両社はこの取り組みを通じて、コンピューターが得意な定型的な問い合わせ応対については時間帯を問わず自動応答を行い、従来の有人対応ではよりユーザーに寄り添うおもてなしを提供し、人とAIのダブルチャネルで更なるサービス向上を目指していくとした。
AIによって変化する「人間の仕事」
カスタマーセンターのAI化はかなり進んでいて、多くの企業が導入している。AIの精度も日を追うごとに進化していて、「将来の人間の仕事が大きく変化する」という話もうなづける。しかし、人間にしかできない仕事はまだまだあり、「仕事が奪われる」というよりは「棲みわけが進む」という認識に近い。
とはいえ、ここまで進んだ技術は働き方や仕事のあり方を大きく変えてくれるので、導入企業としてはリソースの再分配を進めて、効率と売上を向上させていくという選択をとっていくべきだろう。我々はいま時代の潮目に立っているのかもしれない。