アマゾン、オルビス、ヨドバシが同点で通信販売「顧客満足度」1 位
とくに高いオルビスの評価
サービス産業生産性協議会は、2014年度第 2回「JCSI(日本版顧客満足度指数:Japanese Customer Satisfaction Index)」調査を発表した。通信販売部門では、アマゾン、オルビス、ヨドバシが「顧客満足度」で同点1位となった。
このうちオルビスは「顧客満足度」で4年連続1位である上に、「顧客期待」「知覚品質」「知覚価値」「推奨傾向」「ロイヤルティ」のいずれも1〜2位までにランクインしており、きわめて高い評価を得ている。
なお、これらの用語は次のように説明できる。
◎顧客期待:サービス利用前に、利用者が持っていた印象や期待
◎知覚品質:実際にサービスを利用した際に感じる品質への評価
◎知覚価値:納得感、コストパフォーマンス
◎顧客満足度:利用して感じた満足の度合い
◎推奨傾向:友人や知人に商品を薦めることができるか?(窓口対応などを含む)
◎ロイヤルティ:今後も継続して利用していきたいか?
これらを念頭に置いて、読み取ってみよう。
「評価」全般は、どう見るべきか?
オルビスが高評価なのは、商品の品質や窓口の顧客対応、ウェブサイトのつくりなどのクオリティが、すべてにおいて高い水準にあるだけではなく、商品としてコスメ用品やダイエットサプリなど、口コミのネタとなりやすい商品を扱っていることも影響していると思われる。
通販利用者の多くを占める女性の期待を受けやすく、その期待に見事に応えることで、「推奨傾向」や「ロイヤルティ」まで高まっているのだろう。
ヨドバシの場合は、税込み価格表示でわかりやすく、全国への配達が無料であること、配送日時指定も無料であることなどが高評価につながっていると考えられる。
その点、アマゾンの「推奨傾向」は11位と低めだ。しかし、これはお薦めに値しないのではなく、誰でも知っているアマゾンというサービスについて、今さら「アマゾンというサイトがお薦めよ!」などと人に伝える必要がないだけの話だろう。全体的な評価は十分に高い。
調査の評価は、一律に比べることはできない。扱う商品や企業の規模、実店舗と通販を併用しているか、通販だけか、あるいは広告による露出の頻度などによって、変化すると考えられるからだ。したがって、「順位」だけから優劣を比べることはできない。それでも、全体的な傾向として、顧客満足度やロイヤリティが高い方が、今後の消費者の評価を維持しやすいと見ることができるだろう。
その意味ではやはりアマゾン、オルビス、ヨドバシが現在の3強であり、そのあとにFANCL、通販生活、Joshin webなどがつけて、さらに山田養蜂場やDHCが追っているというレースを見るような見方はできるだろう。
また、「顧客期待」に比べてその他の評価が低い場合は、今後いっそうの努力が必要であるとも言えるだろう。