楽天、2017年度第3四半期決算 売上収益は前年同期比24.1%増
楽天株式会社(以下、楽天)は、2017年度第3四半期決算の説明会を行った。代表取締役社長兼会長の三木谷浩史氏は席上、「楽天=楽天市場だけではなく、今では会員ビジネスだと考えており、その一つがイーコマースであり、通信サービスである」とした。会員に対していいサービスを提供して、他のサービスにバンドルしていくことを強調し、総合的なインターネット企業としての飛躍を説明している。
会員データをビジネスの根幹に
楽天市場を中心として、会員をベースにしたデータビジネスを強化し、インターネットショッピングやデジタルコンテンツなどに、その意味合いで積極的に投資をしていき、多種多様なサービスを提供して、Amazonに変わるだけの総合的な企業を目指すとしている。
また、データに基づき、伝統的なアフィリエイトなどのビジネスモデルに加え、オフラインでのショッピングなど、オープンなコマース体験を追求していくとしている。
いわばデータを活用しながら楽天経済圏を強化し、グループならではの付加価値をお客様に提供して、その利用者を増やしていこうというのだろう。事実、楽天カードの利益規模に関しての文脈で、年換算営業利益は約430億円だとしており、ここでのメリットを考慮すれば、エコシステム内での利益がお客様に還元できることとなり、これが楽天を活用できるメリットとなるとしているわけだ。
決算内容に関しては
それを踏まえた上で、Q3/17売上収益は2364億円で、前年同期比24.1%増で、Non-GAPP営業利益は578億円で、前年同期比91.6%と好調さをアピールした。グローバルGTVは前年同期比21.6%増となっている。
国内ECに関して言えば売り上げ収益は1006億円で、30.1%増、営業利益は193億円で6.7%減となっている。この減少の理由はC2Cビジネスなどへの投資だとした。
また、主要クレジットカード会社のショッピングの取り扱い高(出典:一般社団法人金融財政事情研究会などのデータ)で楽天カードは2兆9970億円でナンバーワンになっている。ここに加えて、楽天市場の流通総額における楽天カードの決済比率は54.3%となっており、相乗効果が見られ