【日本初】DAC、テンセントと戦略的パートナーシップ締結。中華系市場での展開を強化
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO:島田雅也、以下「DAC」)とテンセントのインターナショナル・ビジネス・グループ(以下「テンセントIBG」)は、戦略的パートナーシップの締結に合意した。
広告出稿支援を今月中に開始予定
DACは、1996年の設立で、媒体社や広告会社などのパートナー企業に向けて、広告枠の仕入れ・販売、プランニング、レポーティングまでトータルに支援するメディアレップ、国内最大規模のトレーディングデスクによる広告運用、ソリューション開発など、デジタルマーケティングにおける広告を基点としたさまざまなサービスを提供している企業だ。
その市場をリードしてきたDACは今回、テンセントIBGとの、日本初となる戦略的パートナーシップの締結に合意した。両社は共同で、日本におけるテンセントプラットフォームへの広告出稿支援を今月中に開始する予定だ。
インバウンド・アウトバウンドの広告出稿ニーズに共同で対応
2020年の東京オリンピック開催を前に、他国からのインバウンド需要の喚起は、官民一体の施策として盛り上がりを見せている。政府や民間の出している各種の統計を見ても、その効果は着実に上がっており、訪日観光客も増加の一途をたどっている。
その中でも中国や台湾、香港などからの旅行者は訪日観光客の半数にのぼるとの統計もあり、旅行消費額では1位の中国だけで約1.7兆円にのぼる(出典:JTB「2018年旅行動向見通し」、日本政府観光局「2017年 訪日外客数」、国土交通省観光庁「訪日外国人消費動向調査 平成29年(2017年)年間値」)。
こうした動向に先駆け、DACは2005年の段階で北京DACを設立し、以降10年以上にわたり中国本土でビジネスを展開してきた。2016年にはインバウンドマーケティング向けソリューション「いらっしゃいませJAPAN!TM」の提供を開始している。同社によれば、その過程で多くの企業や広告会社から、中華系旅行者に向けた訪日時の購買プロモーションだけでなく、訪日前の情報提供や、訪日後の本国における消費や越境ECでの購買促進プロモーションに対する要望が寄せられるようになっているという。
また、中国最大のインターネット企業であるテンセントIBGは、2016年より日本に専任チームを設置し、約10億の中華系ユーザーを有するモバイルコミュニケーションサービス「微信(Weixin)/WeChat(ウィーチャット)」を含めたテンセントプラットフォームへの広告出稿支援を開始している。
両社はこれまでもさまざまな面で協力関係にあったが、訪日外国人をターゲットとする企業や広告会社へさらに充実したサービスを提供するため、緊密に連携する戦略的パートナーシップの締結に至ったのだ。
共同でプランニングから運用に至る全てのサービスを提供
今回のパートナーシップの締結により、テンセントプラットフォームへの広告出稿に対し、DACは北京DACを始めとした国内外のグループ企業と連携し、テンセントIBGと共同でプランニングから運用に至る全てのサービスを提供する方針だ。また、「微信(Weixin)/WeChat(ウィーチャット)」については、公式アカウントの開設や運用もサポートするとしている。
さらにDACは、メディアレップとして培った経験を活かし、これまで限定的に提供されていた中国市場の情勢やテンセントプラットフォームの広告プロダクトに関する最新情報を、広告会社や広告主に対して提供する計画だ。今回の両社の提携は、中国大陸や台湾といった購買意欲旺盛な巨大な人口を抱える市場を前に、訪日観光客支援、越境ECビジネス支援等、インバウンド・アウトバウンド双方のニーズに応えていく強力なタッグと言えそうだ。