パルコとCAMPFIREがクラウンド・ファウンディング強化のため業務提携と出資契約を締結。新金融サービス開始へも布石

ECのミカタ編集部

株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区、代表執行役社長:牧山浩三、以下「パルコ」)と国内トップクラスの掲載数、PV数を有する購入型クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」などを運営する株式会社CAMPFIRE(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:家入一真、以下「CAMPFIRE」 )は、業務提携および出資契約を締結した。

パルコがCAMPFIREの一部株式を取得予定

今回の両社の業務提携により、パルコの購入型クラウドファンディング「BOOSTER(ブースター)」を2社で共同運営(2018年7月26日開始予定)するとともに、購入型クラウドファンディングを端緒にした、新規金融サービスの共同検証を開始する計画だ。あわせて業務提携による効果を深化させるために、パルコがCAMPFIREの一部株式を取得するという。

また今回の業務提携に際し、その内容について下記のようにアナウンスされている。

◆1.【購入型クラウドファンディングの共同運営】

・パルコの購入型クラウドファンディング「BOOSTER」を両社による共同運営に移行し、「BOOSTER」の会員やシステムなどを「CAMPFIRE」と統合する。

・「BOOSTER」のプロジェクト組成、PRを両社でおこなう。「BOOSTER」のプロジェクト全案件を「CAMPFIRE」でも掲載し、購入できる仕組みにする。

・リアル店舗やエンタテインメント事業を持つパルコと購入型クラウドファンディング国内No1の実績を誇るCAMPFIREが共同運営することで、リアル とwebを融合した相乗効果が期待できる。

◆2.【新規金融サービスの共同検証】

・購入型クラウドファンディングを端緒にした新規金融サービス創出に向けた検証を両社で開始する。

・インターネットサービスであるクラウドファンディングとパルコグループが持つリアル店舗を掛け合わせることで、webとリアル双方で収集したデータを活用し、成長意欲のある組織や個人向けの金融サービス創出を目指す。

『BOOSTER』をブーストアップ

さらに共同運営後の「BOOSTER」コンセプトについては次のように示されている。

◆1.【生活者に「新しいエンタテインメントのカタチ」を提供】

・これまで「BOOSTER」は、アート、デジタル製品、地域貢献、環境活動などに、パルコらしいエンタテインメントをコラボレーションすることで、より多くの生活者(顧客)の方々に新しさや面白さを提供してきた。

・CAMPFIREとの提携により、これまで以上に幅広い領域でエンタテインメントを掛け合わせた、他にはない商品やサービス、イベントなどを生活者の方々に提供していく。

・「新しさや面白さ」をきっかけに、創り手の活動に参加して応援する消費の楽しさを広げることで、新たなチャレンジが次々とうまれる世の中とする一助になりたいと考えている。

◆2【プロジェクト実行者に、クラウドファンディング業界随一の「手厚いサポート」を提供】

・プロジェクト実行者に、パルコやCAMPFIREが持つエンタテインメント領域などの取引先をマッチングする機会を提供。

・クラウドファンディングのサイト制作、リターン商品の制作・顧客問合せ対応・配送などプロジェクト実行者にとって課題となる業務を代行。

・PARCO店舗などリアル店舗を活用した販売促進のマッチング機会を提供。

・CAMPFIRE、パルコ双方による情報発信。

※共同運営後の「BOOSTER」詳細については、別途、リリースにて情報開示をおこなう予定。

幅広い領域で社会に貢献できるサービスに進化させる

今回の提携の背景の大きな要素として、国内のクラウドファンディング市場の拡大があるという。データによっては、2013~2017年度にかけて年率7割以上の割合で急拡大しているとも言われる。

そうした中、インキュベーションを社会的役割として掲げるパルコは、インターネットを通じて規模の大小に関わらず、個人や組織のチャレンジを支援するクラウドファンディングを推進している。それは、「インキュベーションを体現しながら、世の中への価値提供と継続成長を両立できる事業」として、2011年に投資型クラウドファンディング、2014年に現在の購入型クラウドファンディング「BOOSTER」として具体化された。

一方のCAMPFIREは「資金集めの民主化」「小さな火を灯しつづける」ことをミッションに2011年の設立以降、累計流通金額53億円、12,000件以上のプロジェクトを掲載する国内最大のクラウドファンディング事業者だ。

その両社は2017年12月、事業検証を目的に、同一のプロジェクトに共同で販売促進をおこなう部分連携を開始した。検証の結果、目標金額を大きく超える調達金額を達成し、相乗効果の実証に加え、ビジョンや企業風土の親和性を確認することができたとしている。

今回の提携では、「インキュベーション」 と 「小さな火を灯しつづける」というビジョンや描いている未来を同じくする両社として、全国展開するPARCO店舗やエンタテインメント事業を持つパルコの購入型クラウドファンディングと、国内No.1の流通総額、掲載数、PV数を誇る顧客基盤やノウハウ、webマーケティング力に加え、購入型クラウドファンディング以外の金融サービスへ拡大しているCAMPFIREとの相乗効果により、両社を合わせた合計の流通総額として2020年に年間200億円を目指し、新商品開発やクリエイター支援、地域活性化など幅広い領域でステークホルダーや社会に貢献できるサービスに進化することを目指す計画だ。

両社の牽引もあって、日本市場でクラウンド・ファウンディングが資金調達の方法として浸透しつつある。その成長は目覚ましく、これまでは資金不足であきらめざるを得なかったプランが多く実現できている。

起業家や地域活性化への情熱、クリエイターのクリエイティビティの発露は、新たな価値を創出することができる。そこに血流をそそぐ両社の新しいクラウド・ファウンディングのスキームは、ECというチェネルを巻き込み、さらに指数関数的に可能性を広げ、社会を確実に豊かにしていくことだろう。

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