セブン&アイが動画視聴中にフリックするだけで購入できる『フリックショッピング対応動画』の提供開始

ECのミカタ編集部

株式会社セブン&アイ・ホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井阪隆一)は、セブン&アイグループのネットショッピングサイト「オムニ 7」の、新たな試みとして再生中の動画画面を“フリック”することで、ショッピングができる『フリックショッピング対応動画』の提供を開始した。

「オムニ 7」上で利用できる

「フリックショッピング」とは、動画を見ながら、気になった商品があれば、ストック(ブックマーク)し、視聴後だけでなく動画の途中でも気になったときに、そのまま商品購入が可能な画期的なサービスだ。

セブン&アイグループのネットショッピングサイト「オムニ 7」上で利用することができ、対応しているブランドなどの商品紹介動画を視聴し、動画の中で「フリックしてカートへ」という案内表示が出たら、フリック(パソコンの場合はクリック)して購入、もしくはストックして自分の好みのタイミングで購入することもできる。

動画視聴中の簡単な操作での購入が可能

動画視聴中の簡単な操作での購入が可能

各商品動画では、各商品の機能や特長、ベネフィットなどがビジュアルフレンドリーに紹介されており、直感的にどういったアイテムかが理解できる。こうした分野では近年、ライブコマースが浸透してきている。ネットを介したライブ配信でインフルエンサーや番組パーソナリティーが商品を紹介して、視聴者が購入するという販売手法が脚光を浴びている。

今回、提供が開始されたフリックショッピングは、ライブ配信ではないので、インタラクティブ性は制限されるものの、従来の動画配信では難しかった、動画視聴中の簡単な操作での購入が可能であり、静的なサイト構成のECとライブコマースの中間に位置付けられるサービスとも見ることができるだろう。

双方向性と拡散力がカギか

双方向性と拡散力がカギか

同社でも、ECにおいて動画は有効な宣伝ツールの一つだが、視聴が直接商品の購入に繋げられないことが課題であった点を指摘している。今回オムニ 7 のサイト内に公開する「フリックショッピング対応動画」では、再生中に気になる商品を選び、ダイレクトに買い物できる点が大きなアドバンテージである点を強調している。

また双方向性や拡散の面においても、「フリックショッピング対応動画」は、スマートフォン等を通じて、そのままオムニ 7 の商品購入のきっかけに繋げることができ、SNS を始めとする新しいコミュニケーションに適したコンテンツだとしている。こうした拡散力についてはライブコマースほどの動機付けは難しいとも見ることができ、この点が同サービスのアドバンテージをさらに広げる上でのカギとなるかも知れない。

オムニ7自体は、当初の目算から大きく外れ、売上や収益の面でも苦戦している点が報じられている。セブン&アイグループのECプラットフォームとして既存の大手ECプラットフォームに勝負を挑んでいただけに、今回のこの新サービスがオムニ7のリベンジにどう寄与するか、その点にも注目したい。

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