定期購入型サービス(サブスクリプション)に関する消費者意識調査【ECのミカタリサーチ】

Hulu、Spotify、Dマガジンなどをはじめとするインターネットを利用した定期購入型のサービス(サブスクリプションコマース)は、さまざまなジャンルで提供が開始されるようになっており、現在のトレンドのひとつとなっています。

しかし、従来は見られなかったインターネットを利用した定期購入型の特異なサービス内容に対しては多くの注目が集まっている一方、消費者側の利用実態や実際に使用した上での感想をはじめとした意識調査の結果などにスポットライトが当たることは現段階では少なく、消費者側の本意を知りたいという方も多いことでしょう。

ここでは、インターネットを利用した定期購入型のサービスに関する消費者の利用実態や、実際に利用した上での感想を3つの質問から得た結果をもとに考察していきたいと思います。

定期購入型サービスの利用率は●%!

今回のテーマについて考えるにあたっては、実際にどれくらいの人がインターネットを利用した定期購入型のサービスを利用したことがあるのかということを知っておかなければなりません。そこで、最初にジャンルを問わず定期購入型サービスを利用したことがあるかどうかを聞いてみました。

"Q1 インターネットで定期購入型のサービスを利用したことがありますか?(Hulu、Spotify、Dマガジン、Kindle Unlimitedなどジャンルは問いません)

1位 利用したことがある…45%
2位 利用したいとは思わない…36%
3位 利用してみたいが利用したことはない…21%

<「利用したことがある」と答えた人のコメント>
・どうしても欲しいものがあったので、定期購入型のサービスを利用しました。(山梨県/男性/37歳)
・音楽や書籍、映像などが低価格で楽しめるのは良かったです。あまり利用しない月は月額料が勿体ないなと感じることもあります。(和歌山県/女性/50歳)
・動画サービスを利用中。休みの日の暇つぶしになるし、映画館に行くよりも安い。(東京都/男性/41歳)

<「利用したいとは思わない」と答えた人のコメント>
・これまで利用したいと思うサービス・商品がなかったため。必要性を感じないため。(神奈川県/女性/28歳)
・辞め時がわからず、大きな金額になりそうで利用したことがありません。(東京都/男性/34歳)
・電子的なものは、消えやすいと思っているので利用したくありません。(宮城県/女性/61歳)

<「利用してみたいが利用したことはない」と答えた人のコメント>
・利用はしてみたいと思ったが、経済的なことを考えると躊躇した。(北海道/男性/27歳)
・いまのところ定期購入する必要がないけれど、必要なものがあれば利用したい。(茨城県/女性/40歳)
・利用してみたいとは思うが、料金が高いので毎回無料期間中に解約してしまうから。(三重県/女性/20歳)"

・考察
調査の結果、現状でインターネットを利用した定期購入型のサービスを利用したことがある方は全体の45%におよぶことが分かりました。この数値は一見すると高いようにも思えますが、昨今のこのようなタイプのサービスへの注目度の高さに比べると、より幅広い層にまで浸透しているとはいえないでしょう。

また、その根拠としては「利用したいとは思わない」「利用してみたいが利用したことはない」と答えた方の年齢層が下は20代から上は60代までと幅広いという点が挙げられます。

音楽や動画以外の定期購入型サービスの普及率は?

現状では、インターネットを利用した定期購入型のサービスは音楽や動画などの「データ」販売が主なものとなっており、「物」を購入するタイプのサービスはあまり多くはありません。続いてはこのような「物」を対象とするインターネットを利用した定期購入型のサービスについて質問をしてみました。

"Q2 商品が実際に物で届く定期購入型のサービスを利用したことがありますか?(音声・動画データなどは該当しません)

1位 利用したいとは思わない…46%
2位 利用したことがある…35%
3位 利用してみたいが利用したことはない…19%


<「利用したいとは思わない」と答えた人のコメント>
・継続して購入したい商品が今のところはないので利用していません。(和歌山県/女性/50歳)
・こう言うものは忘れた頃に届くし買っても使わないものが多く家にものが増えるのが好きではないから利用したいとは思いません。(岡山県/女性/37歳)
・個人情報の漏洩が不安に感じてしまうのでまだ利用するのは早いかなと考えてしまいます。(青森県/男性/26歳)

<「利用したことがある」と答えた人のコメント>
・美容サプリメントやペットのご飯を定期購入しています。買い足すのを忘れることがないため、非常に便利です。(京都府/女性/30歳)
・いつも必要なものが定期的に届くことで、買い忘れなどの煩わしさが軽減されるから。(宮城県/女性/61歳)
・店頭で買うよりも安いので、お米の定期購入コースを利用したことがあります。(京都府/男性/47歳)

<「利用してみたいが利用したことはない」と答えた人のコメント>
・気になる商品が見つかることはありますが、ズルズルと契約を続ける形になってしまいそうで手を出していません。(群馬県/男性/34歳)
・化粧品など色々ありますが、必要でないときに止めるのが面倒なので。(広島県/女性/43歳)
・雑誌の定期購入は毎月書店に買いに行く手間が省けるので魅力を感じるが、検討中である。(三重県/女性/20歳)"

・考察
ジャンルを限定せずに質問をしたQ1に比べ、「物」を対象としたサービスに限定したQ2では、「利用したいと思わない」が「利用したことがある」を上回り、全体の46%を占める結果となりました。

また、「利用してみたいが利用したことはない」と答えた方を合わせるとその割合は全体の65%となることから、インターネットを利用した定期購入型のサービスの中でも「物」を対象としたサービスほど普及率は低いことが分かります。

定期購入型サービスにあったらいいなと思う機能は?

インターネットを利用した定期購入型サービスに関し、その機能に不満を感じているという方も一定数存在することが考えられます。そこで、最後にこのような定期購入型サービスにあったらよいと思う機能について質問をしてみました。

Q3 定期購入型サービスにあったらいいなと思う機能は何ですか?(複数回答可)

1位 スキップ(申請すればその月の購入を中止できる)機能…67%
2位 買い取り(商品・サービスを利用して気に入ったら、そのまま購入できる)機能…13%
3位 その他…8%
4位 コミュニティ(商品・サービスについて好きな人同士でコミュニケーションがとれる)機能…7%
5位 レコメンド(おすすめの商品を提示してくれる)機能…5%

<「スキップ(申請すればその月の購入を中止できる)機能」と答えた人のコメント>
・あまり欲しい商品がない月もあるため、申請すればスキップできる機能があったらいいなと思います。(山梨県/男性/37歳)
・定期購入しても、毎月は必要ないものもありますので、中止や休止の機能があると助かります。(和歌山県/女性/50歳)
・この月の雑誌は特に買わなくてもいいと思った際、定期購読ではいらない雑誌に対してもお金を払う必要があり、無駄遣いとなってしまうため。(高知県/女性/21歳)

<「買い取り(商品・サービスを利用して気に入ったら、そのまま購入できる)機能」と答えた人のコメント>
・お試しから、本当に必要となった場合のみ買い取れるというサービスだと損もなく良いと思います。(滋賀県/女性/28歳)
・ネット販売は失敗する事も多いので、サービスを利用して気に入ったら購入できるのであれば利用が増えそうです。(栃木県/女性/41歳)
・やめどきが分からず、延々続けてしまいそうなので、気に入ったら続けるようにした方が便利だと思いました。(東京都/男性/34歳)

<「その他」と答えた人のコメント>
・詳しいチュートリアルが欲しいから。初めて利用するサービスだと何をしていいかわからない。最近はそういうサービスが本当に多い。(大阪府/男性/33歳)
・支払いの3日前に知らせてくれて、その時に解約しても構わないというサービスがあればもっと気軽に利用できると思います。(京都府/男性/47歳)
・毎月とかでは多いケースもありますし、隔月だったり頻度が選べると良い。数ヶ月実家や別宅に移動することもあるので、配達先を変更できると助かる。(東京都/女性/55歳)

・考察
調査の結果、申請を行えばその月の購入が中止できる「スキップ機能」に対しては全体の67%にもおよぶ高い需要があることが分かりました。このことには、定期的な配送に対する需要はあっても、配送を希望する頻度は人によって異なり、毎月では多すぎるという方も多いということが顕著に表れています。

また、次点の「買取機能(13%)」や「その他(8%)」と比較してもその数値には大きな差があることから、配送頻度の柔軟性の低さこそがインターネットを利用した定期購入型サービスの大きな課題といえます。

まとめ

"インターネットを利用した定期購入型サービスは、事業者側にとって毎月定額で売上が立つため在庫調整がしやすく、フロー型からストック型のビジネスモデルへと転換できるという点で大きなメリットがあります。そのため、今後は現在主流となっている「データ」だけでなく、さまざまな「物」を対象とした販売方法の構築を各事業者が行っていくことが考えられます。

その一方で、ここでご紹介した3つの質問の結果からは、現在主流となっている「データ」を対象とした定期購入型サービスでさえ利用者は決して多くはなく、幅広い層に浸透しているとはいえません。

その理由としては付随する詳細な機能に不満を感じている方が多いという点が挙げられ、今後はQ3の回答においても顕著である「スキップ機能」をはじめとした付加価値をつけ、利用者のニーズに応えられるそのショップならではのサービススタイルを構築することが重要になってくることが予想されます。

また、そのためには定期購入型サービスが今後さらに普及するにつれ、変化が予想される利用者ニーズの動向にも注意を払い、それに臨機応変に対応できる体制を整えることも重要となります。"

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