ファーストリテイリングが2018年8月期の実績を公表
株式会社ファーストリテイリング(代表:柳井正)が2018年8月期の実績を公開。2019年8月期の業績を見通し、サプライチェーン改革を発表した。
2018年8月期は過去最高の業績を達成
2018年8月期は過去最高となる業績を達成。全体的に海外ユニクロ(以下UQ)、国内UQ共に好調で、営業利益は前期比33.9%増の結果となった。
営業利益については海外UQ、国内UQは肩を並べる結果となったが、売上利益、事業利益に関しては、海外UQが国内UQを上回る結果に。
この結果を鑑みて、2019年8月期は売上収益は前期比8.0%増の2兆3,000億円、事業利益は前期比8.9%増の2,750億円、営業利益は前期比14.3%増の2,700億円の見通し。特に海外UQの通期の営業利益は前期比62.6%増加していることから、2019年8月期も国内UQを大きく上回る見込みだ。
海外UQが好調なことと、かねてより生産・物流・販売にかけていた膨大な時間を短縮し、過剰在庫を削減すべく打ち出されたのが、新たなサプライチェーン改革。
「グローバルで事業展開する様々な世界トップ企業とのパートナーシップ により、無駄なものをつくらない・運ばない・売らない」サプライチェーンを構築するにいたった。
サプライチェーン改革概要
ファーストリテイリングのサプライチェーン改革の詳細は上記画像を参考してほしい。
ここでは世界的に活躍する企業と、密なパートナーシップを構築することにより、無駄なものを省き、スピード感を持って世界中の経営者・社員が動けるような環境を整えていくとした。
協力パートナーとしては、Googleの人工知能や、アクセンチュアのアルゴリズムを活用した企画・計画。
ヒートテック開発にも携わった東レとは生産面でより強固なパートナーシップを構築するとしている。さらに生産段階からRFIDタグを商品に設置することで、全ての工場、店舗でSKU連携を行うことを可能とするとした。
「グローバルワン 全員経営」
今回の動きの要となるであろうRFID。先日発表されたダイフクとのパートナーシップ締結の記者会見でも述べられていたが、倉庫自動化に欠かせないツールになってくる。
全商品にRFIDを設置し、工場全てが全自動化された暁には、ファーストリテイリングの速度感はベンチャー企業をしのぐものに成り得るのではないだろうか。
2019年8月期は今年をさらに上回る実績を残すと気合十分のファーストリテイリング。製造小売として、世界中に影響力を発揮してほしい。