何が違うの?オーダースーツECの中身とそのメリット

2017年11月にZOZOが公表し大きな話題を呼んだ、「ZOZOSUIT」や、2018年10月にAOKIがオーダースーツを全店舗で販売開始するなど、近年オーダースーツを提供する企業が増加している。ただ、一重にオーダースーツを言っても、オーダースーツには複数の定義がある。ここでは、そもそもオーダースーツとは? オーダースーツをECサイトでも購入できるかなどについてまとめてみた。

伊藤忠商事やオンワードもオーダースーツに参入

近年、ECサイトでオーダースーツを購入できる店舗が増えている。2017年11月にZOZOが発表したZOZOSUITは、ボディースーツを着用し、収集した体系データをもとに自身にあったオーダースーツを購入できることで、大きな話題をよんだ。(その後、計測方法は変更)そして、2018年7月3日より、「ビジネススーツ」「ドレスシャツ」を販売開始している。

オーダースーツの概念とは

ECサイトで購入することができるようになっている「オーダーメイドスーツ」だが、そもそもオーダースーツにはどのような種類があるのだろうか。大きくわけて、「イージーオーダー」「パターンオーダー」「フルオーダー」の3種類がある。

イージーオーダー
イージーオーダーでは、体型を採寸した後に、縫製工場で「型紙」の中から、採寸した体型に近い型のものを選ぶ。それら、選んだ型紙を基にシルエットやデザインなどを調整し繋ぎ合わせる。

パターンオーダー

日本市場の中で、比較的一般的なのがパターンオーダーだ。採寸した体系データにあった、サンプルのスーツを試着し、袖丈や着丈、パンツのウエストなどを測定し自身のサイズに合うように調整していく。

フルオーダー
フルオーダーは、名前の通り、自身にあったオリジナルのスーツのことだ。自身の体型を採寸した後に、その体型に合うように一からスーツを作成する。そのため、自身の体型にある特徴にフィットしたスーツが出来上がるのだ。

オーダースーツが購入できるECサイトは?

オーダースーツが購入できるECサイトは?

ZOZO以外では、2017年12月に伊藤忠商事が全国のテーラーとの提携によるオーダーメイドスーツ事業に参入。オーダーメイドスーツ専用ECサイト「スキャバル・メイド・トゥ・メジャー(Scabal made to measure)」を立ち上げ。2017年10月には、オンワードパーソナルスタイルもオーダーメイドスーツブランド『KASHIYAMA the Smart Tailor(カシヤマザ・スマートテーラー)』にてECサイト上でのWebサイト販売を開始している。

同サイトで注文するまでの流れは1回目の購入は全国に展開するテーラーで採寸から生地選び・デザインをし注文を行う。2回目以降は、1回目の採寸データをもとにオンライン上で生地選び・デザイン選定をするだけで注文することが可能だ。

また、2012年に創業したFABRIC TOKYOが運営するオーダースーツ「Fabric Tokyo(ファブリックトーキョー)」は、ECサイトでオーダースーツが購入できると従来から有名だ。ECサイトでの購入方法は、1度実店舗で30分~60分ほどのサイズ測定を行い、サイズデータをクラウドに保存する。これで後は、いつでもオンライン上で購入することができる。

テクノロジーの進化が、カスタマイズを進化させる

スーツ市場にかかわらず、個人にあった商品やサービスを提供するパーソナライゼーションが求められている。従来は、オーダーメイドのスーツを着用するためには、実店舗で採寸を行う必要があったが、今となってはその必要がなくなっている(初回のみは実店舗に行かないといけない店舗もあるが)。この背景には、採寸データを計測する技術や採寸データを保存するクラウド技術などのテクノロジーの発展が大きく影響していることは言うまでもない。今後も、テクノロジーの発展により、さらにカスタマイズが容易になったりすることが可能です。

新しいトレンドの背景にある技術要因にも注目が必要だ。