【独身の日結果発表】アリババが流通総額2,135億元(約3,5兆円)を達成し日本や欧米も席巻
アリババグループは2018年11月11日、通称「独身の日」に、「2018 11.11 Global Shopping Festival」を中国・上海で開催した。「11.11 Global Shopping Festival(以下、11.11)」は、世界最大規模のショッピングイベントで、2009年から開始し今年で10回目の開催となる。
越境ECでは日本が3年連続1位
中国発の一大ショッピングイベント「独身の日」。それに合わせて、「2018 11.11 Global Shopping Festival(以下、11.11)」が開催された。今年の「11.11」は開始後2分05秒で100億元、1時間47分26秒で1,000億元の流通総額を達成した。また、15時間49分39秒で2017年の流通総額1,682億元を超え、最終的な流通総額は過去最高規模の2,135億元に達した。参加ブランド数は過去最大となる18万で、越境ECにおける国・地域別流通総額ランキングでは日本が3年連続1位を獲得ている。
10周年となる今年は、アリババのエコシステムを構成する全ての事業が「11.11」に参加した。天猫(Tmall)や天猫国際(Tmall Global)、淘宝網(Taobao:タオバオ)などのECプラットフォームはもちろんのこと、物流事業「菜鳥(Cainiao:ツァイニャオ)」による物流の最適化、クラウド事業「Alibaba Cloud」による各プラットフォームの運営・決済処理の支援、また、今年初参加となる「餓了麼(Ele.me:ウーラマ)」によるデリバリーでの即時配達など、エコシステムの「オールイン」を実現したとしている。
また、2017年の「11.11」で打ち出した「ニューリテール戦略」をさらに発展させ、銀泰百貨(Intime)などの百貨店や、盒馬(Freshippo)、大潤発(RT-Mart)などのスーパーマーケットを含めた実店舗が参加し、オンラインとオフラインをシームレスに結びつけ、消費体験向上を企図した。
さらに、東南アジア向けECプラットフォーム「Lazada」が初めて参加し、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムの6ヶ国でも「11.11」が実施された。
2018 11.11ハイライト
【全体】
・流通総額:2,135億元(昨年:1,682億元。昨年比27%増)
・100億元達成:開始後2分05秒(昨年:開始後3分01秒)
・1,000億元達成:開始後1時間47分26秒(昨年:開始後9時間4分)
・2,000億元達成:開始後22時間28分37秒(今年初)
・総発注オーダー数:10.42億(昨年:8.12億)
・10億達成:開始後23時間18分09秒
・参加ブランド数:18万(昨年:14万)
・参加した国・地域数:230(昨年:225)
【越境EC】
・越境EC(天猫国際)参加ブランド数:1万8,000
・国と地域別流通総額ランキング:
1位 日本、2位 アメリカ、3位 韓国、4位 オーストラリア、5位 ドイツ、
6位 イギリス、7位 フランス、8位 スペイン、9位 ニュージーランド、10位 イタリア
・輸入ブランド流通総額ランキング:
1位 Swisse、2位 Moony、3位 花王、4位 Aptamil、5位 Bio Island
6位 a 2、7位 MartiDerm、8位 A.H.C、9位 Elta MD、10位 Move Free
・輸入カテゴリー流通総額ランキング:
1位 健康食品、2位 粉ミルク、3位 フェイスマスク、4位 紙おむつ、5位 エッセンス、6位 ベビー用食品、7位 乳液、8位 洗顔料、9位 メイク落とし、10位 化粧水
巨大なビジネスパワーを示す
今回の「11.11」の開催にあわせて、アリババグループ CEO ダニエル・チャン氏から次のようなコメントが出されている。
「アリババグループのショッピングフェスティバル『11.11 Global Shopping Festival』は、10年間にわたる発展を経て、デジタル時代のビジネスのオリンピックとなりました。アリババが創り上げたビジネスシステムは、マーチャントのビジネスモデルおよび運用方法のアップデートを支援しています。オンラインとオフラインの協業、そしてデータとAIがもたらすカスタマイズされた消費は、新しい時代に浸透するでしょう。『11.11 Global Shopping Festival』は、巨大な消費力を集中的に表すだけでなく、巨大なビジネスパワーも示しています」
中国発の一大ショッピングイベント「独身の日」を盛り上げてきたアリババ。その独身の日にあわせた「11.11」も今年でついに10回目となった。中国国内でのECを通した流通もさることながら、日本をはじめアメリカや欧州など世界にもその波が押し寄せていることが高らかに示された。留まることを知らないその勢いが、さらに今後どう世界を席巻していのかにも注目だ。