【サービスEC】宿泊、予約サービスで他の店舗に埋もれず勝ち抜くためには。

ECのミカタ編集部

ECと聞くとAmazonや楽天といった物販を想像する方も多いのではないだろうか?

もちろん物販もECの一つだが、宿泊予約や体験予約、飲食店などでもWeb上で決済をするサービスもECに含まれる。その多くはサービスECなどと呼ばれている事が多い。

今回は宿泊サイト、予約サイトを中心にサービスECの現状と今後の方向性についての見解を紹介する。

宿泊、予約サイトの利用現状

旅行に行く際、宿などを予約する必要がある。そのような時にはどこのサイトを利用しているのだろうか?

楽天トラベル、Yhoo!トラベル、トリバゴ、じゃらん、etc...と数多くある中で比較検討していて、特定のサイトにこだわらず選んでいるケースが多いのではないだろうか?

しかしその中でも、「本店のサイトから予約したことはない」という人も多いだろう。

それもそのはず。
スマホの流行に伴い、Web上で多くの情報を手軽に収集できるようになったため、ユーザーはネットで宿泊施設を探してしまうのだ。

そして、複数の店舗情報、プランやポイント企画を持っている宿泊サイトまとめがSEOに強くなっている。多くの人はまず行きたい場所を決めてから宿を探す。その時にどのように検索をするかというと「京都市 ホテル」のような形だ。ここから比較サイトのページに飛び、自身の予算などと比べながら最終的に宿泊する宿を決めている。

予約サイトに掲載するメリット

多くの宿泊施設が予約サイトに掲載する理由は、冒頭にもある集客力が一番だろう。TVCMやyoutubeなどマス広告を広くかけられるので、それを閲覧して来るユーザーは非常に多い。自社で同じ数だけ集客しようとしても、多くのケースでサイトへの掲載料金のほうが安く済むだろう。

また、ポイント還元システムも大きい要因だろう、楽天やじゃらんなどでは、その会社で持っているポイントが使えるため固定のファンを常に抱え込む事ができているので、ポイントの使い道に困ったり、期間を過ぎそうになって利用するユーザーも多い。他にも常にどこかしらで、特別割引キャンペーンが行われているので、用がなくても定期的にサイトをチェックしているといった人を、囲い込めていることも大きいだろう。

プラットフォームサイトの現状

プラットフォームサイトの現状

株式会社ジャストシステムの調べでは、

インターネットで宿泊予約を行う際、「複数の予約サイトを一応比較し、それなりに条件の良い宿泊プランを選ぶ」方法をとる人が最も多く『45.5%』。次いで、「複数の宿泊予約サイトを念入りに比較し、最も条件の良い宿泊プランを選ぶ」人は『34.3%』、「比較せずに一番はじめに表示された予約サイトで条件の良い宿泊プランを選ぶ」人は『15.1%』となっている。

そして、利用頻度が最も高い宿泊予約サイトは「楽天トラベル」となっている。

この調査結果から見るに、一つのメインとするプラットフォームに力をいれることで、初見で決定する顧客を刈り取り、他のサイトに掲載することで認知を取りに行く戦術が、机上の空論ではあるが、一つあるのではないだろうか。

集客依存を抜け出す

上記でプラットフォームに関しての記述を多くしてきたが、勘違いして行けないのは、あくまでプラットフォームで集客できるのは、新規顧客や、プラットフォームに対してのファンがメインであるということだ。

数々の宿泊施設や、予約サービスがある中で大きく秀でるには、自分たちの行っているサービスに対して、ポイント付与なしでもまた来たい、誰かにオススメしたいといった顧客層を"本物のファン"をいかに獲得できるかではないだろうか?

理想論を言えば「他の媒体を一切介せずとも予約が埋まっている」ことだ。

もちろん、実際にそこまで成長するには、かなりの労力や努力が必要であるし、戦略を練って実行できるところも少ないだろう。しかし人口縮小で市場規模が小さくなっている今、インバウンド対応や、プラットフォーム依存を抜け出さなければ近い将来、危機的な状況が訪れてしまうかもしれない。

プラットフォーム依存を抜け出せ!予約サイト構築ASPサービス

プラットフォーム依存を抜け出すためにはまず、自社のドメインを持つことがはじめの一歩になるだろう。

最後に自社のドメインを作成できるサービスをほんの一部紹介したいと思う。

①ぐーぺ:GMOペパボ株式会社

こちらGMOペパボ社が提供する、月額1,000円という価格で利用できるASPサービスだ。低価格で実践でき、最上級プランでも3,500円。他にも15日のお試しがついている。

②coubic:クービック株式会社

最低限のプランでは無料で予約サイトを作成できるため、どうしてもコストをかけたくないといった方にはオススメだ。まずは、サイトを作成し24時間体制を整え、効率的な対応を目指すことをしたい方にはいいのかもしれない。

③DG1:株式会社ディージーワン

こちらは日本のベネフィット・ワン社が株式の51%を保持している、ヨーロッパのイーコマース社が提供するASPサービスである。特徴としては物販の機能も兼ね備え、予約サイトが構築できる上、管理画面のユーザビリティが非常に高く、マーケティング機能も搭載され、DG1のシステムの中でアンドロイド用のアプリケーションまで作成する事ができるため、本腰を入れて自社サイトにwebで集客入れたい方にはオススメだ。

④aishipR:株式会社ロックウェーブ

スマホファーストを売りにしている物販メインのASPカートだが、オプションとして、予約レンタル機能が付属できるため、物販メインで予約機能も付属したいな、といった方でも利用することができる。


この様に予約機能を備えたASPサービスは沢山あるが、各社特徴があって、得意な領域が変わってくる。自社で行っていきたい施策と照らして合わせて、相性のいいサービスを利用することが成功する秘訣になってくるだろう。


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