LINE@自動顧客対応の『CS cloud』がECカートシステムとの連携開始
ITベンチャー、スタークス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:上ノ山 慎哉)は11月28日、LINE@ 1:1トークの自動化ツール『CS cloud(シーエスクラウド)』の新機能として、様々な顧客管理システム(以下:CRM)との連携機能のβ版を実装し、第一弾としてECのカートシステムとの連携をリリースした。
LINE@での1:1トークでの顧客対応を自動化
LINE@の1:1トークの活用に特化する『CS cloud』とは、LINE株式会社のMessaging APIを利用してしていくクラウドサービスだ。
1:1トークの自動シナリオと有人対応を組み合わせることで、リユースの買取り業務や店舗の来店予約業務、人材派遣の応募者獲得業務において、導入前と比べて1.5倍~3倍の成約数を実現しているという。
スタークス社は、CS cloudのCRM連携機能リリースの背景として次のようにまとめている。これまでLINE@の自動応答および有人チャットによる顧客対応業務においては、顧客管理システムとLINE@の顧客対応データが一元管理されていなかったため、自動応答でできることに制限があった。また有人チャットでの顧客対応においても、顧客情報が分からないため、多くの手間が発生していた。
そこでCS cloudでは、LINE@の無人・有人による顧客対応業務の手間を削減しながら成果をアップさせるために、CRMと連携できる機能を開発したのだ。今後さらに、様々なCRMとの連携を進めていくとしている。
手間を削減し成約率もアップへ
同社は、CRM連携する3つのメリットにいての次のようにまとめている。
◆1. LINE IDと顧客IDの連携を促進
これまでLINE IDと顧客IDを連携させるためには、webサイトでの会員登録時にLINE ID連携するしかなかったが、LINE株式会社が提供するLIFFを活用したログイン連携機能を実装することで、LINEアプリ側からもLINE IDと顧客IDを連携できるようになる。
◆2.CS cloudとカートシステムの顧客DBがリアルタイム更新
カートシステムで更新された顧客情報がリアルタイムにCS cloudの顧客DBにも反映されるため、常に最新の情報を見ながら無人・有人のチャット対応ができるようになる。
◆3. ログイン不要でCVRアップ
顧客IDとLINE IDが連携した顧客は、ショッピングカートにログインした状態でLINEアプリからECサイトへ遷移するため、わざわざIDやパスワードを入力する必要がなく、成約率アップが期待できる。
セミナーも実施
なお同社では、CS cloudのCRM連携機能のリリースに伴い、クライアント企業も登壇し、「LINE@で実現!顧客ID連携の事例公開セミナー」を2018年12月19日(水)に東京都内で開催する。
当該セミナーでは、CRM連携を実装したEC事業者の担当者に、CRM連携することでの成果や今後の展開についての話があるほか、CRM連携のデモンストレーションやCS cloudの機能紹介も行う。
手の平の上のマーケティングツールであるスマホでの重要なコミュニケーションツールとなっているLINE。アプリとしての稼働率も高く、プロモーションを行う上で極めて魅力的な存在だ。
そこでの接客や顧客対応は、ユーザーとのロイヤリティを醸成し、コンバージョンを上げていく上でポイントとなる。一方でCRMなど複数のツールやシステムにまたがった運用をする場合に、工数や1to1対応を行う上でハードルも多かった。
今回、自動応答システムとCRMが連携することにより、それらの課題を乗り越え、より工数の削減と成約率の向上に寄与することになる。LINE上でのビジネスを強化したい事業者にとっては至って朗報となるのではないだろうか。