現代消費者の消極的な購買行動、その対策とは?【エルテックス調べ】
株式会社エルテックス(本社:神奈川県横浜市/ 代表:森久尚)は、2013年から実施している、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果の最新版を発表。
消費者の通販利用環境や消費行動を集計・分析し、顧客通販企業へのサービス強化やビジネス貢献につなげる。
「欲しい」と思っても購入には至らず?
EC/通信販売利用経験者のIT関連機器保有に関する調査では、パソコン保有率が減少傾向にある一方、スマートフォンの保有は全体の8割まで増加している傾向にある。ここ1年で約10%上昇した。
話題のAIスピーカーに関しては、「欲しい」「使ってみたい」という質問の上位にくるほど購買意欲が高いのに対し、実際の保有率は昨年比で+0.6%、保有しているIT関連機器の中では最下位と、購買意欲と実際の購買行動との間に差があることがわかった。
紙媒体の通販カタログは減少傾向
EC/通信販売チャネルに関する調査では、最も利用されているのは「インターネットの大規模モール(61.8%)」続いて「テレビ(地デジ・39.8%)」という結果に。
「通信販売のカタログ(25.0%)」の利用率は3位とはいえ、年々減少傾向にある。
利用したことのある通販チャネルの中で最も利用するもの、との質問に対しても、通販カタログは減少傾向。
紙媒体のカタログは今後見直しが必要そうだ。
「じっくり見せる」広告に効果あり
化粧品、健康食品・サプリメントに興味がある、と回答した人を対象に「何のメディアで知ったのか」という質問をすると、1位は不動の「テレビCM(地上波)」。
ついでパソコンのサイトの広告、スマホやタブレットの広告と続く。
パソコンやスマホの広告が影響力も年々強くなっている一方で、BS・CS放送のCMやラジオのCMという回答が伸びてきているところに注目。
BS・CS放送は長尺だったり番組と関連付けているものが多い、ラジオは長く聞かせるように工夫を凝らしている、というように、長くじっくり見せることで効果を上げているようだ。
消費者の購買行動は消極的
広告や様々な販売方法があふれる現代では、「欲しい」と思っても高いものにはなかなか手が出なかったり、興味をもたせる広告でないと購入のきっかけには至らなかったりと、消費者は購買に対して消極的な傾向があるようだ。
消極的だからこそ、カタログのように自分で取りに行く情報より、テレビCMやインターネットの広告など、自然に入ってくる情報のほうが効果が上がるようだ。
通販企業は従来のように定期的にカタログを送るだけではなく、自然に入る広告を如何に必要としている人のもとに届けるか、が課題となってくるだろう。