2018年のSNSやスマホの利用動向をまとめた調査総集編が公表される【ジャストシステム調べ】

ECのミカタ編集部

株式会社ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」では、『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査』を、2012年7月から毎月1回実施している。

調査対象は全国の17歳から69歳の男女1,100名で、調査項目は、スマートフォンやソーシャルメディアなどの利用率といった基礎データから、その時々のトレンドの実態までと広範囲に及ぶ。

今回、2018年1月から12月までの1年間の調査データをまとめて分析し直し、『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査 2018年度総集編』として公表した。

50代・60代のスマホ利用率が大幅増

2018年、テレビなどでも耳にする機会が多かった「Instagram」は、年間を通して3割超の利用率で推移した。2018年12月度調査で32.9%だったが、2015年12月度調査(13.4%)と比較すると、この3年間で2倍以上利用者が増えたことになる。

「LINE」については、2015年12月度調査時の利用率は47.3%、2018年12月度調査時は72.5%と25.2ポイント増加し、この3年間で最も広く浸透し、定着したコミュニケーションツールと言えるとしている。

また2018年12月度調査におけるスマートフォンの利用率は、10代と20代では9割を超え、50代、60代でもそれぞれ80.0%、58.5%となった。スマートフォンとSNSが消費行動に与える影響は、今後ますます高まっていきそうだ。

さらに2018年12月度調査におけるスマートフォン利用率は10代(90.0%)、20代(93.0%)、30代(89.0%)、40代(80.0%)、50代(80.0%)、60代(58.5%)だった。2015年12月度調査では、10代(78.0%)、20代(77.0%)、30代(65.5%)、40代(60.5%)、50代(59.5%)、60代(35.0%)だった。いずれの世代も、この3年間でスマートフォン利用率は伸びたが、50代、60代はそれぞれ20.5ポイント、23.5ポイントと大きく伸長した。

インスタとLINEは誰もが知るサービスとして定着

インスタとLINEは誰もが知るサービスとして定着

電子書籍を利用している人の割合は、2015年12月度調査では19.0%、3年後の2018年12月度調査では26.5%と、3年間で7.5ポイント増加した。また、「あまり関心がない」「利用するつもりはない」の合計は2015年12月度調査では66.7%、2018年12月度調査では60.2%と、電子書籍の利用に消極的な人の割合も減少した。

「Instagram」の利用率は、年間を通して3割強で推移し、2018年12月度調査では32.9%だったが、2015年12月度調査(13.4%)と比較すると、この3年間で2倍以上、利用率が伸びたことがわかった。認知率は、2015年12月度調査では72.8%、2018年12月度調査では94.5%と21.7ポイント伸び、現在では誰もが知るサービスへと成長していることが浮き彫りとなっている。

「LINE」については、2015年12月度調査時と2018年12月度調査時の利用率を見比べてみると、47.3%から72.5%へ25.2ポイント増加した。また、「Twitter」の利用率も35.4%から42.9%へ7.5ポイント増加した。一方、「Facebook」の利用率は37.5%から34.9%へ微減した。この3年間で、「LINE」はコミュニケーションツールとして広く浸透し、定着したと言えるとしている。

Windows 7ユーザーは未だ2割以上

現在利用しているパソコン(デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレット型パソコン)のOSとして「Windows 10」を挙げた人の割合は2018年1月度調査では55.4%だった、12月度調査では62.3%と6.9ポイント増加し、一年を通じて着実な増加傾向にあった。

また2020年1月にサポート終了が予定されている「Windows 7」を利用している人の割合は1月度調査では28.2%だったが、12月度調査では25.8%まで減少した。減少傾向にあるとはいえ、まだ4人に1人は「Windows 7」を利用していることがわかった(複数回答あり)。

さらにタブレット型PCを持っている人の割合は、2018年度1月度調査では28.3%、12月度調査では29.0%と、年間を通して3割前後で推移した。2013年1月度調査では「所有している」人の割合は17.4%、2015年1月度調査では24.5%だったので、この5年間で10.9ポイント、3年間で3.8ポイント所有率が増加したことになる。

一方、「あまり関心はない」「購入するつもりはない」人の割合を合計すると、2013年1月度調査では46.3%、2018年1月度調査では51.2%と、タブレット型PCを購入する意思や興味がない層も増加していた。

変化の激しいネットとECの動向をとらえる

調査結果にあるように、パソコンのOSとして、まだ2割強が「Windows 7」を利用し、タブレット型PCは約3割が所有していることが分かった。また、電子書籍の利用率は3割で3年前から7.5ポイント増加し、「Instagram」利用率は3割超。認知率は9割超となった。

「LINE」「Twitter」の利用率が3年前比で増加する一方、「Facebook」は微減だった。さらに60代のスマートフォン利用率が、6割になり、格安スマホである「UQ mobile」の利用が急増。接触時間が長いメディアは、若年層ではスマートフォン、40代以降はテレビとなり、この5年で50代・60代のテレビ接触時間は減少し、スマートフォンの接触時間が増加する結果となった。

このように短い期間の中でも一般のユーザーが利用するデバイスの種類にも有意な変化が起こり、かつスマートフォンの利用が進む中で、主要なSNSの浸透が深まるが、同時にネット上のサービスでの栄枯盛衰も起こっていることが明らかとなった。

ECビジネスを考える上でも、こうしたユーザー目線での利用環境をつぶさにキャッチし、マーケティング施策やプロモーションにフィードバックしていくことも肝要となってくるだろう。


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