楽天のフリマアプリ『ラクマ』がシニアユーザーの利用動向を調査 シニアはリユースECの優良顧客になり得るか?
楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)が運営するフリマアプリ「ラクマ」は、昨今急速に増加するシニアユーザー(60代以上)に対してアンケートによる意識調査を行い、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
ラクマを使い始めたきっかけは?
ラクマのシニアユーザー465名に「ラクマを使用し始めたきっかけはなんですか?」という質問をしたところ、 1位「スマートフォンを持ち始めたから(19%)」、 2位「テレビCMを見て興味がわいたから(18%)」、 3位「ソーシャルメディアで見て興味がわいたから(14%)」という結果になった。
楽天ラクマでは、このように、シニアユーザーは、スマートフォンを持ち始めたことをきっかけに、ラクマを始める方が多いことがわかったとしている。「その他」のフリー回答では「ラクマを始めるために、スマートフォンを買った」という声もあったそうだ。
また10代・ 20代のユーザーにも同様の質問をしたところ、1位「テレビCMを見て興味がわいたから(29%)」、2位「ソーシャルメディアで見て興味がわいたから(16%)」、3位「友人・知人にすすめられたから(14%)」という結果になり、世代ごとにラクマを始めるきっかけは異なることが明らかとなったようだ。
ラクマを使う目的は?
「ラクマを使用する目的はなんですか?」という質問をしたところ、1位「安く商品を購入するため(56%)」、2位「家の中を整理するため(46%)」、3位「断捨離をするため(42%)」という結果になった。
楽しさを感じるのはどんなこと?
「ラクマを使っていて楽しさを感じることはなんですか?」と質問をしたところ、1位「欲しい商品を見つけ購入すること(62%)」、2位「出品商品を購入してもらうこと(55%)」、3位「出品するためにお片付けをすること(24%)」という結果になった。
使い方などわからない時はどうする?
「ラクマを使っていて分からないことがあるとき、どのように解決しましたか?」という質問をしたところ、「ラクマの公式ガイドを見て解決した(50%)」という回答が最も多く、次いで「ネットで調べて解決した(25%)」が多いという結果となった。
シニア層への浸透が進むか
調査結果にあるように、ラクマを始めるきっかけは、「スマートフォンを持ち始めるとき」、ラクマを使う理由は、「安く商品を購入するため」、一番楽しみを感じることは「欲しい商品を見つけ購入すること」という結果となった。
EC市場の中でも成長が著しいリユース分野だが、これまではシニア層の利用はかなり限定的だった。同年齢層は、そもそもスマートフォンやパソコンの利用率が今まではさほど高くなかったこともあり、ネットサービス自体に馴染みがなかったこともあるだろう。
近年、インターネットが国内で普及をはじめた90年代後半にそれらに慣れ親しんだ層が上の世代にシフトしていることや、フィーチャーフォン(ガラケー)の新規出荷が停止し、携帯端末の主流が本格的にスマートフォンに移行している。そうしたこともありシニア層もネットが活用できるデジタルデバイスになじみ、結果としてフリマアプリの利用も増えてきているとの推測もできる。
今後もさらにシニア層のフリマアプリの利用が増えることも期待できるだろうし、こうした動向はリユース分野だけでなく、広くEC市場全体にも当てはまるのかも知れない。むしろこうしたシニア層を取り込む仕掛けや施策が求められているとも言えそうだ。