メルカリの利用率とヤフオクの利用率、どちらが高い?
株式会社ジャストシステムは、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」で、ネットリサーチサービス「Fastask」を利用して実施した『Eコマース&アプリコマース月次定点調査(2019年2月度)』の結果を公表した(同調査は17歳~69歳の男女1,100名を対象)。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
メルカリがヤフオクを上回る
個人間商取引(CtoCサービス)を利用した経験がある人のうち、現在利用中のサービスとして「メルカリ」を挙げた人は47.1%で、「ヤフオク!」の46.2%を上回った。
「メルカリ」の利用率を年代別に見てみると、10代(70.0%)、20代(62.3%)、30代(51.4%)、40代(40.9%)、50代(32.1%)、60代(21.2%)だった。若年層ほど「メルカリ」を利用しており、「ヤフオク!」よりも利用率が高いことが明らかとなった(10代の「ヤフオク!」利用率:26.7%、20代:31.9%、30代:47.3%)。
ECでの洋服購入デバイスはPCがいまだ優勢
EC利用者に、直近1年以内の洋服や靴をEC(ファッションEC)から購入したときの方法について聞いたところ、「パソコンからECサイトを利用」が最も多く(43.5%)、次いで「スマートフォンのアプリを利用」(27.6%)、「スマートフォンからインターネットを利用」(23.4%)だった。
10代と20代に限って見てみると、「スマートフォンのアプリを利用」が最多で(10代:38.9%、20代:37.8%)、スマホアプリからの購入が若年層で浸透してきていることがわかった(複数回答あり)。
ファッションECでの「不満層」は47.1%にも
直近1年以内にファッションECを利用した人のうち、「購入した商品に満足できず、返品をしたことがある」人は24.6%、「購入した商品に満足できなかったが、返品はしなかった」人は22.5%だった。
合計すると47.1%は何らかの理由で満足しなかったことがあることになる。一方、「購入した商品に満足したので、返品はしなかった」人は48.9%だった。
ファッションECの試着サービスに興味がある人は4割
ファッションECで商品を購入する前にさまざまな方法で提供されている「試着サービス」について、「利用したことがある」人は16.9%、「利用したことはないが、興味はある」人は42.9%だった。
既に2割弱の人に利用経験があり、4割強が興味を持っていた。一方、「興味はない」人は21.1%、「知らない」人は19.2%だった。
激動するEC市場を数字から浮き彫りに
調査結果にあるようにメルカリの利用率がついにヤフオクを上回った。ヤフオクと言えば、老舗ヤフーのネットオークションサービスであり、ネットオークションの代名詞とも言える存在だ。オークションとリユースアプリという点で若干の業態の違いはあれど、後発のユニコーン企業が利用率でビッグネームを凌駕したのは特筆に値するだろう。
またファッションECの利用動向も今回、明らかになった。実に半数近くの人がファッションECになんらかの不満を持ったことがあったとしつつ、返品まで踏み切る人が少ない実情も明らかとなった。今度の調査を通してECの最新利用動向がどう明らかにされるのかにも注目だ。