ZOZO、ヤフーによる株式公開買付けに賛同意見を表明し、資本業務提携を決定

ECのミカタ編集部

ファッション通販サイト 「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZO(以下、ZOZO)は9月12日、ヤフー株式会社(以下、ヤフー)による株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」)に関して、取締役会の決議に基づき、会社として賛同の意見を表明するとともに、ヤフー株式会社との間で資本業務提携契約(当該契約に基づく資本業務提携は以下「本業務提携」)を締結することを発表した。

ヤフーからの集客効果・PayPayモールにおける協業シナジーを見込む

ヤフーは、メディア事業及びコマース事業を通じて国内最大級のユーザーを有しており、この業務提携により ZOZOへ大きな集客効果が見込めること、また、ヤフーが2019年秋に開設予定の「PayPayモール」における協業シナジーも見込めることなどから、本公開買付けへの賛同意見の表明、及び本業務提携の実施が、中長期的な当社の企業価値向上につながるものと考えたという。

具体的な業務提携内容としては、PayPayモールへの ZOZOによる出店、ヤフーが運営するメディアからZOZOTOWN(PayPayモールに出店したZOZOTOWNを含む)出店ショップへのユーザー送客、ZOZOTOWNにおけるスマートフォン決済サービス「PayPay」の導入、及び付随するサービス導入のための協力、PayPayモールへの企業参加における営業協力などに関して、今後協議を行っていくという。

本提携により、ヤフーのユーザー層、ヤフー経由でのPayPayを利用するユーザーをZOZOTOWNへ誘導することが可能となり、ZOZOが運営するサービスの購入者数及び会員数の飛躍的な拡大が見込めるものと考えられる。特に、とりわけ中高年齢者層において高い利用率を有するヤフーから、ユーザーの誘導を受けることにより、若年層のユーザーを顧客基盤の中心としてきたZOZOTOWNにとって大きな補完効果が期待されている。

また、PayPayモールにZOZOTOWNが出店することで、ZOZOのサービスを利用する顧客層が一層広がることに加え、PayPayモールの出店者がZOZOTOWNへ新規出店することによる取扱商品数の増加が期待される。また、ZOZOTOWN上に決済手段としてのPayPayが導入されることにより、決済面におけるZOZOTOWNユーザーの利便性の向上も期待されている。

なお、本公開買付けの成否に関わらず、今後も独立した上場会社として、東証一部への上場は維持。 引き続き、ZOZOTOWN等の既存事業の運営を継続していくとともに、企業理念である「世界中をカッコよく、世界中に笑 顔を。~Be unique. Be equal.~」の実現に向けて邁進していくとしている。

新社長には現取締役の澤田宏太郎氏が就任

同時に代表取締役社長 前澤友作氏が代表取締役ならびに取締役を退任。あわせて、12日開催の取締役会にて、取締役 澤田宏太郎氏が代表取締役社長兼CEOに就任することが決議された。

なお、前澤友作氏の退任は、本人の意向によるものであるという。前澤氏の今後については本日17時半から行われる記者会見で詳細が語られるようだ。

なお、取締役副社長兼CFO 栁澤孝旨氏は現職のまま留任、取締役 伊藤正裕氏が取締役兼COOに就任することが決定している。

アパレルEC業界を牽引するZOZOのビッグニュースということで、引き続き注目していく必要があるだろう。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事