コスメもパーソナライズの時代?キメラボ社が“パーソナライズ・アイテム”ってどんなもの?に関する調査を実施
キメラボ株式会社はコスメ分野における「パーソナライズ」に関する調査」を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。
調査概要
「パーソナライズに関する調査」
調査日:2019年11月22日(金)
調査方法:インターネット調査
調査人数:1,032人
調査対象:全国20代〜50代の女性
モニター提供元:ゼネラルリサーチ
「パーソナライズ」しているアイテムは?
まず初めに「現在利用しているもので「パーソナライズ」しているものはありますか?」という質問をしたところ、「はい」(8.0%)という回答は1割に満たず、パーソナライズはまだまだ身近ではないということが分かったそうだ。
ではパーソナライズ・アイテム愛用者の方はどのようなものを使用しているのだろうか。上記の質問で「はい」と回答した方を対象に、「パーソナライズしているものを教えてください」と質問したところ、
定額購入しているコスメ(広島県/20代/専業主婦)
美容関連のアイテム(福岡県/30代/パート・アルバイト)
エステの施術(愛媛県/50代/パート・アルバイト)
基礎化粧品(兵庫県/40代/パート・アルバイト)
上記のような回答があった。効果や成果を求めるものほどパーソナライズしている人が多く、特に美容関連で多いことが明らかとなったとしている。
カウンセリングを受けてコスメを選ぶ人は1割
次に「美容化粧品はカウンセリング等を受けて選んでいますか?」という質問をしたところ、「はい」(13.1%)という回答は1割程度という結果だった。前項では多くが「いいえ」と回答したが、カウンセリングを受けずに選んだ美容化粧品に対して悩みについてはどうだろうか。
そこで「カウンセリングを受けずに選んだ美容化粧品に関するお悩みを聞かせてください」という質問をしたところ、「選び方が分からない」(42.0%)という回答が最も多く、次いで「使っても効果が出ない」(22.9%)、「使い方がわからない」(11.4%)、「肌に合わない」(11.3%)と続いた。
また同社は美容化粧品には解決したい悩みによって効果的なアイテムとそうでないものがあるとしている。しっかりと自分自身の肌の状態を知り、効果的なアイテムを選ぶにはカウンセリングを受けることは重要だ。
上項では、カウンセリングを受けた上で美容化粧品を選んでいる人はごく少数という結果が出たが、それ以外のカウンセリングを受けずに美容化粧品を選んでいる人は、多くが悩みを抱えていることが明らかとなったようだ。
パーソナライズへのニーズは高い?
「簡単にパーソナライズできるアイテムがあれば使用してみたいと思いますか?」という質問をしたところ、半数以上の方が「はい」(50.4%)と回答した。多くが簡単にパーソナライズできるものがあれば利用してみたいと感じていることがうかがえる。
ピンポイントな悩みへの効果を期待
最後に、「パーソナライズに求めることを教えてください」という質問をしたところ「ピンポイントな悩みへの効果」(27.9%)という回答が最も多く、次いで「使いやすさ」(23.9%)、「品質」(21.4%)、「アフターフォロー」(12.9%)、「種類の豊富さ」(5.5%)、「オリジナリティ」(4.6%)と続いた。
ECもパーソナライズの時代に?
調査結果にあるように、コスメに関して個人の悩みや肌の状態に合ったパーソナライズされた商品を購入している人は、まだまだ少数であることが分かった。その一方で、そうした個人個人の悩みに対応したアイテムや販売手法への潜在的なニーズが高いこともうかがえる調査結果となったようだ。
EC市場においては対面での販売でない分、消費者の顔が見える形での販売手法はとりにくいという前提がある。しかしながらチャットボットやコールセンター、Web接客システムなど、その課題を乗り越えるソリューションも多く提供されてきているのも事実だ。今後はEC、特にコスメ分野においてロングテールやD2Cなどの文脈でも、よりパーソナライズされた提供方法やアイテムが一層、求められていくのかもしれない。