コールセンタースタッフは時給アップよりも業務内容の余裕を望む

ECのミカタ編集部

口臭ケア商品を通販する株式会社いいの製薬(本社:横浜、代表取締役:飯野貴行)は、通販会社のコールセンターに関する調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査時期]
2020年2月

[調査手法]
インターネット

[調査対象]
男女66人

時給アップよりも余裕のある仕事を希望

時給アップよりも余裕のある仕事を希望

コールセンター経験者に聞いた職場の改善点(複数回答可)の質問については次のようになった。約2.5%が時給を上げてほしいと回答し、約24%が余裕を持った仕事への改善要求(予備の人材を入れる、休憩を増やす、お昼やトイレ、シフト変更)と回答した。

また約12%がノルマの改善要求(強引なアップセル、解約の引き留め、ノルマ廃止)を挙げ、約9%が上司に対する要求(怒りすぎない、平等に扱う、難しい場合に交代)と回答した。

詳細なマニュアルに比べ、マニュアルをやめて柔軟に対応したい人は4倍ほど多く、同時に時給の改善に比べて余裕を持った仕事への改善を望むとする回答が9.6倍に上る結果となった。

現場経験者の生の声が明らかに

同社は慢性的な人材不足のコールセンターはどのように改善すると良いのかを探るため、実際の勤務経験者にアンケートを実施したとしている。その結果、時給の改善よりも余裕をもった仕事への要求が9.6倍であることが明らかとなった。

ECにおいてもカスタマーサポートや顧客満足度の向上は、消費者とのロイヤリティを構築し、企業やブランドの信頼性を高めるための重要な要素だ。こうした顧客対応は、顧客の生涯価値(1人あたりの顧客のライフサイクル全期間で、その顧客が企業にもたらした価値の総計)を高めるのに直結する。

その上で顧客との重要なタッチポイントであるコールセンターの役割も大きいが、一方でコールセンターの現場では慢性的な人員不足が散見され、均一のサービス品質を保つことは容易ではない。今回の調査ではそれを裏付けるように、時給アップよりも余裕のある業務内容を求める回答が多く、コールセンター経験者の知られざる生の声が反映されていると言えるだろう。


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