トランスコスモスが新設計の在宅コンタクトセンターサービスを開発 事業継続性の向上とファシリティ削減によるコスト最適化を実現

ECのミカタ編集部

トランスコスモスは、新たな「在宅コンタクトセンターサービス」の提供を開始することを公表した。

これまでのノウハウとデジタル技術を投入

トランスコスモス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼COO:奥田昌孝)は、新たな「在宅コンタクトセンターサービス」の提供を開始するという。同社は「在宅コンタクトセンターサービス」について、トランスコスモスの国内最大級のコンタクトセンター環境をそのまま在宅化することで強固なセキュリティを担保しながらも事業継続性を高めるとしている。

同社が長年培ったノウハウとデジタルツールをもとに新たに設計した運用フローで生産性・品質の維持を実現する、次世代型のコンタクトセンターサービスとなるようだ。同センターを通して、これまでに約100社、1500人規模で行っている在宅コンタクトセンター運営の実績をもとにした新しいサービスにより、コンタクトセンターの在宅化をさらに強化・推進するとしている。

さまざまな働き方に対応

さまざまな働き方に対応

今回の在宅コンタクトセンターサービスの提供開始に伴い、トランスコスモスではこれまで以上に従業員の安心・安全の確保と働き方の多様化を促進するものとみられる。具体的には在宅環境でもオペレーターが孤立せず、安心して業務が行えるようデジタルを駆使した育成・研修・成長プログラムの独自開発を進めるとともに、帰属意識づくりや離職防止、モチベーション維持のためのレクリエーションやイベント、在宅勤務者へのES調査などにも取り組むとのことだ。

これらの施策により、育児や介護などの事情で働き方に制約がある人材の雇用安定と新しい働き方ニーズに応えることになる。また、さらなるセキュリティや品質・生産性の向上のため、セキュリティインシデントや低品質トークを自動検知するAIやデジタルソリューションの開発を推進するとともに、在宅運用に起きがちな機器トラブルやトーク品質改善を対応・指導する部隊を専任化。あわせて個人事業主を活用した事業モデルを推進し、柔軟な人員配置や価格面においてより優れたサービス実現を目指すとしている。

事業継続性の向上とコスト最適化を実現

同社では、サービス開発の背景として次のように述べている。

「今、コンタクトセンターは変革期を迎えています。これまでも働き方の多様化、個人事業主や副業、テレワークなどの文脈で在宅コンタクトセンターに関心が寄せられていましたが、事例の少なさや運用ルール・セキュリティ基準が未整備な状況であり、リスクや生産性に対する不安は払しょくされないままでした。また働き手にとっては大きなメリットがあるもののお客様企業にとっては『何のために在宅化するのか?』という目的の明確さに欠けており、実現の大きな障壁となっています。しかし、これらの認識は新型コロナウイルスの影響によって大きく変わりました。感染拡大や罹患者の発生に伴うコンタクトセンター業務停止の懸念、ソーシャルディスタンスの確保によるビル・フロア面積の不足、出社不安から起こる新規採用難航などは、企業の生き残りをかけたコストの見直しや有事における事業継続の重要性を浮き彫りにしました。

そこでトランスコスモスは、これらの背景を踏まえお客様企業の事業をより強力に支援するために、新たな在宅コンタクトセンターサービスの提供を開始します。まずは、トランスコスモスの拠点においてコンタクトセンターサービスを提供しているお客様企業を対象にサービスを提供します。お客様企業にとっての明確な目的・利点として①事業継続性の向上、②ファシリティ削減によるコスト最適化の2点を掲げ、お客様企業ごとに最適なプランを提案します。在宅化にあわせて音声AIボットと組み合わせたり、音声をすべて有人チャットとチャットボットで対応するなど統合的にアセスメントします」

新型コロナウイルスによる感染拡大によって、コンタクトセンターも大きな変革を迫られている。それはこれまで政府主導で提唱されてきた「働き方改革」の大号令とは比較にならないほどのインパクトをもたらしている。コンタクトセンターにおいても在宅ワークが推奨されることになるが、そこには安定的な人員確保とサービス品質の維持という大きな課題が横たわり、それはコストへと直結する。今回、新設計されたコンタクトセンターは、まさにこうした課題に対応したものであり、同社のこれまでのノウハウとテクノロジーが遺憾なく発揮されるものとなりそうだ。

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