[JR東×千趣会]ECと会員基盤強化を目指して資本提携を実施へ

ECのミカタ編集部

東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤 祐二、以下「JR東日本」)と株式会社千趣会(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:梶原 健司、以下「千趣会」)は、両社のEC事業と会員基盤の強化を目的として、千趣会が実施する第三者割当による自己株式処分をJR東日本が引き受けることにより資本業務提携を実施することを公表した。

リアルとネットでの相乗効果を見込む

提携を通しては、千趣会の有するマーケティング力、会員基盤と、JR東日本の有するリアルでの顧客接点とJRE POINT会員基盤を融合させて、JR東日本が運営するJRE MALLの強化やオリジナル商品開発、決済での連携強化を行い、顧客の相互送客につなげていくという。

千趣会は、豊富な商品開発力により、とりわけ出産・育児期の顧客への通販サービスを強みとする。一方JR東日本グループは、駅をはじめとしたリアルの顧客接点と、JRE POINTや大人の休日倶楽部といったさまざまな会員基盤を有している。

提携により双方の強みを掛け合わせ、さまざまなライフステージや顧客ニーズに応じた商品・サービス提供強化がなされることになりそうだ。さらにJR東日本グループの駅ビル、エキナカなどのリアルの接点を生かし、ショールーミング店舗をはじめとするリアルとネットの相乗効果を見込む。

◆出資概要

JR東日本は、千趣会が実施する第三者割当による自己株式処分5,714,200株(千趣会の発行済株式総数の10.98%(議決権比率12.46%)、1株当たり取得価額350円、取得価額約20億円)を引き受ける。

協業の概要

◆JRE MALLへのベルメゾンの出店

JRE MALLではベルメゾンネットなどでの取扱商品に加え、千趣会の有する商品開発力を生かしたJRE MALLならではの商品開発も行う。

◆駅ビル・エキナカへのベルメゾン出店

JR東日本グループの駅ビル・エキナカにベルメゾンの店舗を出店する。JRE MALLと連携したショールーミング店舗など、リアルとネットが融合した顧客体験の創出に取り組む。

◆ポイントプログラムの連携

JR東日本のJRE POINTと千趣会が提供するベルメゾン・ポイントの連携を推進する。JRE MALL内のベルメゾンを利用時の付与ポイントアップや、ベルメゾン買い物券のJRE POINTのポイント交換商品化など、両社のサービスの魅力向上につなげる。

◆ベルメゾン(公式サイト)におけるビューカード決済特典

ベルメゾン商品を購入の際、ビューカード決済でJRE POINTおよびベルメゾン・ポイントの付与率を高めるなど、両社の会員メリットを高める。

合致した両者の思惑

今回の公表に際し、両社のキーパーソンからは次のようなコメントが出されている。

JR東日本:代表取締役社長 深澤祐二 氏

「千趣会は、徹底した顧客志向にもとづいた経営を実践されており、当社の「『ヒトを起点とした価値・サービスの創造』を共に実現できるパートナーと考えております。両社の提携により、『心豊かなくらしづくり』の実現に向け、リアルとネットの相乗効果を一層スピーディに発揮し、日本をより元気にする新たなライフスタイルの提案を実現してまいります」

千趣会:代表取締役社長 梶原健司 氏

「両社がこれまでに築き上げてきたノウハウ、情報および資産などを相互に活用し、お客さまの生活に寄り添った多様なサービスをワンストップで提供していきたいと考えております。お客さまの笑顔を大切に、いつでも、どこでも便利にご利用いただき、よりよい生活につなげる。これにより、お客さまと継続的な関係を構築するとともに、持続的な企業価値の向上と社会的に意義のある提携を目指していきます」

民営化以来、従来の旅客や貨物輸送に留まらず「駅ナカ」をはじめ、多角的なマーケティング戦略を展開してきたJR東日本だが、コロナ禍によって少なからず旅客収入が減少している。一方で通販分野での老舗であり、知名度を持つ千趣会だが、同社はEC化の遅れなどが影響し、近年、経営の面では苦戦を強いられていた。こうした中で、両社の基盤を活用し、ECとリアルショップをつなぐ形での施策を実現するため、本格的な資本提携へとつながったようだ。当面は、千趣会のコアな顧客層である比較的高い年齢層への訴求を基軸にするものと思われるが、両社の提携による相乗効果の広がりに注目と言えそうだ。

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