【日本郵便】郵便局と小規模オフィスなどが一体となった『スプラス青葉台』を開業 EC事業者向けサービスの提供に期待
日本郵便株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 衣川 和秀)は、横浜市青葉台郵便局の一部空きスペースを東急株式会社に賃貸し、コミュニティラウンジ、小規模オフィスなどを設置することを公表した。
2021年7月4日オープン
日本郵便株式会社は、横浜市と東急株式会社が連携して取り組む「次世代郊外まちづくり」で目指すまちの姿「コミュニティ・リビング」の推進に協力するため、青葉台郵便局の一部空きスペースを東急株式会社に賃貸し、コミュニティラウンジ、小規模オフィスなどを設置するという。
◆概要
[施設名]
スプラス青葉台
[オープン日]
2021年7月4日(日)
(2021年7月3日(土)に開業イベント実施予定)
[所在地]
〒227-0062神奈川県横浜市青葉区青葉台一丁目13-1(青葉台郵便局内)
[2階]
コミュニティラウンジ、イベントスペース、ワークラウンジ
[3階]
小規模オフィス
施設の特徴
同施設は、「働く」機能であるコワーキングスペースや小規模オフィスと、地域住民の「活動」の場であるコミュニティラウンジやイベントスペースを併設・連携させることで、郊外住宅地における「住む」、「働く・活動する」が融合した新たなライフスタイルの実現を目指した施設だとしている。
2階のコミュニティラウンジ、イベントスペースおよびワークラウンジは、運営事業者であるYADOKARI株式会社により、テレワーク需要への対応や商店街や大学と連携したワークショップの開催など、地域活性化のための地域の交流拠点となることを目指すとのことだ。
3階の小規模オフィスは、東急株式会社により地域の事業者向けのオフィスとして運営され、郊外住宅地の働く場として提供される。また、同施設の外壁は、東急株式会社と横浜美術大学(学校法人トキワ松学園)の連携により、壁面アートが4月に完成している。
期待されるECとの連携
このように、スプラス青葉台は、郵便局の施設を活用する形で小規模オフィスなどが設けられる同社の取り組みとしては、斬新なものとなっている。一方で、公表された内容からは、EC事業者に特化したサービスの提供について明記されていない。
しかし、郵政と物流の面で確固としたインフラを持つ日本郵便が、こうした事業に乗り出すことで、小規模あるいはスタートアップのEC事業者が入居し、施設の規模からしてフルフィルメントとまではいかないものの、ECと配送がシームレスにつながるスキームが構築できる潜在力を持っているとも言えるだろう。
スプラス青葉台に入居した事業者は、郵便物や荷物をすぐ下の階の郵便局で発送や受け取りがしやすいことは間違いないが、そこに留まらず、EC事業者が活用するサービスを創出することは、ユニバーサルサービスを展開する同社にあって、日本各地で同様の試みが展開されれば、ECを通した地域の活性化など、その広がりと可能性は大きいと言えそうだ。