問い合わせ管理システムとは? 機能からメリットを解説

ECのミカタ編集部

問い合わせ管理システムとは? 機能からメリットを解説

問い合わせ管理システムという便利なシステムを知っていますか?
問い合わせ管理システムとは、顧客からきた問い合わせを『いつ・誰が・どのように』対応したかという情報を一元化し、社内で共有するために使用する問い合わせ専用のシステムです。
主にコールセンターやECサイトを運営する企業、カスタマーサポートが設置されている企業で取り入れられており、電話だけでなくメール、SNSなど複数チャネルからの問い合わせもまとめて管理をすることができます。
問い合わせ管理システムを利用することによって対応漏れや重複対応を防ぐことが可能であり、サービスの向上と社内の業務改善に役立ちます。
ここでは問い合わせ管理システムを検討している方へ向けて、基本的な情報からおすすめシステムの比較ポイントまでご紹介します。

問い合わせ管理システムができる機能とは?


問い合わせ管理システムができる機能は以下のようなものが挙げられます。

顧客情報の管理


名前、電話番号、住所、問い合わせ内容を登録し、いつでも見ることができます。
過去のやり取りデータも蓄積できるため引き継ぎをカンタンに行うこともでき、トラブルやクレームがあった顧客に対して適正な対応が可能です。

業務効率の改善


トラブルに対応する時間、メールの共有や各シート入力の手間が省けると業務効率も上がり、結果としてサービス向上にも繋げることができます。
また返信テンプレート機能や自動メール送信機能が装備されているシステムなど便利なものもあります。

データの活用


問い合わせ管理システムは、問い合わせごとにカテゴリー化することができたり、それらのデータを集計し表示することも可能です。
顧客からの問い合わせ内容は企業にとって非常に大事な資産です。
問い合わせが集中する時期や対応内容の内訳を詳細に把握し、それらを有効活用できるとよりサービスの向上へ繋げることができます。

問い合わせ管理システムのメリット・デメリット


メリット


・すぐに顧客、問い合わせ内容を検索できるためスピードを持って丁寧な対応が可能
・ひとつのシステムで全て管理しているので情報共有ができトラブル防止に役立つ
・自動メール送信やテンプレート機能があるとコア業務に集中でき、業務改善に繋がる
・蓄積されたデータはマーケティングや社内業務の改善材料として有効活用できる

デメリット


・初期費用、月額費用などランニングコストがかかる
・フロー構築や社員が使いこなせるまでレクチャーや研修などの手間がかかる
・問い合わせ管理システムにデータを移行する作業など一時的に時間が取られる
・膨大な顧客データを扱うためセキュリティの管理が必要になる

Excelで管理は危険!?問い合わせ管理システム VS Excel管理表!



問い合わせ管理システムを利用することでたくさんのメリットがあるということをご理解頂けたのではないでしょうか?
ただ「コストが気になる」という方も少なくはないと思います。
そこでコストをかけずにExcelで運用ができるのか、エクセル管理表の良い点と悪い点をそれぞれ解説していきたいと思います。

Excel管理表の作り方


PCにExcelが入っていれば誰でも作成することができます。
いちから自分で項目を入力したり関数を組み立てて管理表を作る方法もありますが、構築するまでに工数がかかってしまい大変思われる方もいると思います。
そこで日本最大級のビジネステンプレートサイト『ビズオーシャン』ではExcel管理表が無料でダウンロードできます。
ダウンロードサイト:https://www.bizocean.jp/doc/category/36/
最近ではこういった無料テンプレートがネットでダウンロードができ、簡単に項目をカスタマイズできるので、お試し感覚で問い合わせ管理システムを検討している方は気軽に使用できるのでぜひ、活用してみてください。

Excel管理表のメリット・デメリット


次に、Excel管理表でお問い合わせを管理する場合のメリット、デメリットを説明します。

Excel管理表のメリット
・コストがかからない
Excelなので作成・運用コストがかかりません。
問い合わせ数が少なかったり、少人数で対応するのであればExcelでも十分管理できるでしょう。

Excel管理表のデメリット
・常に新しい情報がアップデートされているかどうかわからない
Excel管理表は一つのファイルを複数人で対応するケースを想定しなければならないため、誰かがファイルを保存し忘れてしまったり、違うファイルに格納してしまうと正しい顧客情報が共有できない状態となってしまい、対応漏れなどが起こり得ます。
また問い合わせがあった際にリアルタイムで誰が対応しているかなどわからず、重複対応してしまうなどトラブルの発生も想定されます。

・ファイルが重くなる
登録するデータが増えるほどファイルが重くなり、検索するときに時間かかってしまうなど作業負担がかなりかかってしまうこともあります。
他の人が入力しているから同時で入力できない、などの問題も発生してしまい結果作業効率が落ち、無駄な人件費を生み出してしまうデメリットもあります。

Excel管理表のメリット・デメリット




Excel管理表は導入時や運用後もコストがかからないことが一番のメリットです。
現状問い合わせ数が少なく、少人数で管理するのであればExcelでもうまく運用ができるかと思われます。
しかし事業拡大とともに問い合わせ数や扱う顧客情報、管理するスタッフが増えると情報の正常化や操作が重くなり、業務に手間がかかることが想定されるのがデメリットです。
結果トラブルやクレームにも繋がってしまうケースも十分にあり得るので、多くの問い合わせがある場合、Excel管理表は大人数で管理するにはおすすめはできないと言えるでしょう。

問い合わせ管理システムの選び方とおすすめシステム比較!

では、Excelではなく問い合わせ管理システムを導入する場合、どのようなポイントで比較すれば良いでしょうか?

問い合わせ管理システムの比較ポイント


・お問い合わせチャネル(お問い合わせ経路)をシステムが網羅しているか
自社で取り扱っている問い合わせ窓口のチャネル(お問い合わせ経路)がシステムで使用できるか否かは必ず確認することをお勧めします。
最近のカスタマーサポートは電話やメールだけでなく、SNSやチャットなど複数の問い合わせ窓口を設けている企業も多くあります。
自社の商品やユーザー層、現在の問い合わせ窓口の割合などをみて、どの機能に特化したシステムが良いか判断しましょう。
現在はメールや電話のみの対応が今後はSNSの窓口も増やす、ということが検討されるのであれば後から機能が追加できるものが便利ですね。

・自社システムや他のアプリと連携可能か
自社のシステムやすでに導入しているアプリケーションとの連携ができれば、より効率的にお互いのデータを活用できます。
システムによってできないものもあるのでしっかり確認しましょう。

機能別おすすめ管理システム


ここまでで問い合わせ管理システムの基本情報や利用するメリットは抑えられたのではないでしょうか?
記事の中でもお伝えした通り、問い合わせ管理システムはメール型に特化したシステムや、SNSなど複数チャネル型に特化したものもあるので、機能別に紹介していきたいと思います。

メール型特化システム
1、yaritori(Onebox株式会社)
引用:https://yaritori.jp/

【サービス概要】
yaritoriは複数人でのメール対応を効率化し、対応漏れや二次対応を無くし、管理の手間を解決します。
返信作業以外の返信をブロックする二重対応ロック機能や受信メール対応を把握するステータス管理機能、複数のメールアカウントでも一つの画面で管理する複数アカウント管理機能、よく使用する返信文をテンプレートとして保存できるテンプレート機能などを備えています。
【製品タイプ】
クラウド型
【料金】
980円〜/月
※14日間無料トライアル期間付き

2 エムアイ・メール
引用:https://www.mi-mail.net/

【サービス概要】
中小サイト〜大手コールセンターでも導入されているエム・アイメール。
メールは300万件という業界最大クラスの保存料を備えながらも高度な処理機能で快適な操作を実現できます。
万が一障害が発生した際は予備のサーバーへ切り返る二重化にも対応しています。
専用アプリのダウンロードは不要で、今使用しているブラウザから利用が可能です。
【製品タイプ】
クラウド型(別途仮想サーバープランもあり)
【料金】
月額費用9,800円〜
初期費用24,800円

複数チャネル型
1、Re:lation
引用:https://ingage.jp/relation/

【サービス】
金融・広告・IT、様々な業界で利用社数2,200社を超えるRe:lation。
使いやすいインターフェースで、メール、LINE、Twitter、チャット、電話対応の記録など、様々な形でのお問い合わせを一括管理システムです。
オペレータ教育や集計・分析も行える、画期的な顧客対応ツールです。
【製品タイプ】
クラウド型
【料金】
ライトプラン:12,800円
初期費用:15,000円
※20日間無料で試せるトライアル期間付き

2、Kintone
引用:https://kintone.cybozu.co.jp/

【サービス】
約10,000社の導入実績があるサイボーズが展開しているKintone
問い合わせ管理だけではなく顧客管理やアンケート入力、経費処理など、組み合わせ方によって1つのシステムで無限の使用方法が広がります。
Kintoneなら、SNSのようなコミュニケーションと、エクセルのようなデータ管理が一画面に集約・共有でき、チームの仕事を見える化できます。

【製品タイプ】
クラウド型
【料金】
スタンダードコース 
1,500円〜
ライトコース
780円〜
※30日間全ての料金を無料で試せるトライアル期間付き

まとめ

いかがでしたか?
社内での情報の均一化や、対応フローを整えることによって顧客サービスが上がり、業務効率の改善にも繋がります。
またうまく問い合わせ管理システムと機能を使い分けることによってデータの管理だけでなく経営戦略のデータへもつなぐことができます。
自社の抱えている課題、必要な機能、コストとのバランスを考慮してシステムを導入することをおすすめします。

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