食品EC市場は4兆円超規模に・2022年は要注意?【矢野経済研究所レポート】

ECのミカタ編集部

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2021年度の国内食品通販市場を調査し、市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

[調査期間]
2021年6月~9月

[調査対象]
通信販売事業者、食品関連企業、生協、食品小売事業者、食品卸等

[調査方法]
同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、アンケート調査、電話による取材、文献調査併用

[発刊日]
2021年9月15日

市場は4兆円超規模に

2020年度の国内食品通販市場規模は、小売金額ベースで前年度比13.1%増の4兆3,057億円となり、初めて4兆円を突破し、2桁成長となった。コロナ禍における外出自粛、外食を控えた内食化の広がり、巣ごもり需要などが発生し、食品通販市場は全体的に追い風であった。

特に、第1回目の緊急事態宣言が発出された2020年4~6月は、食品の巣ごもり需要やまとめ買いが急増し、長期保存が可能な米や飲料、乾麺、レトルト食品、インスタント食品、シリアルなどが大きく売上を伸ばした。また、自粛期間の長期化につれて、在宅時間を充実させたいというニーズが高まり、普段より美味しい・高品質な食品のお取り寄せ需要が高まる結果となり、そのトレンドは2021年度も続いている。

新規参入が急増する食品EC市場

食品EC市場では、2020年4月以降、ここ数年では比類ない数の新規参入がみられた。それに伴い、市場は活性化しているが、一方で競争も激しくなっている。
特に新規参入が目立つのは、百貨店のECサイトをはじめ全国各地のグルメ品をお取り寄せするようなグルメ系ECや、生鮮食品や酒のECである。

コロナ禍で外食業界が大きな打撃を受けており、飲食店が店舗で提供するメニューを冷凍デリに加工してECで販売したり、外食産業向けに提供していた生鮮食品が流通先をなくして、ロス削減も訴求しながらD2C(Direct to Consumer)で家庭向けに販売する動きが加速した。酒類も同様に、飲食店における需要が激減する一方で、家飲みが拡大しているため、家庭向けにEC販売する動きが加速する結果となった。

食品EC市場は高止まりだが、2022年は反動も

2020年度前半からみられた特需は沈静化がみられるが、再度の感染拡大による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置延長の影響で、2021年度も全体的に外出を控え、在宅率が高い状態が続いている。

これに伴い、食品通販に対する需要は高止まりの状態が続いており、食品関連企業の業績は期初計画を上回る推移となっている。2020年度からのトレンドが続いており、2021年度の食品通販市場規模を前年度比3.5%増の4兆4,576億円になると予測している。2022年度は、2021年度は持ち越された特需の反動減になる見通しとしており、その推移に注目となりそうだ。

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