Zホールディングスが2022年度第2四半期決算を発表、売上収益は過去最高の7,509億円

ECのミカタ編集部

Zホールディングス株式会社は、2021年11月2日、2022年3月期第2四半期決算を発表した。

2022年3月期第2四半期(2021年4月1日~2021年9月30日)の連結売上収益は7,509億円(前年同期比34.8%増)で過去最高を記録。その背景として、LINEの連結子会社化によるメディア事業の伸長や、コマース事業の堅調な成長などが挙げられる。

売上高が7509億円で過去最高

売上高が7509億円で過去最高

同社の2022年3月期第2四半期(2021年4月1日~2021年9月30日)の連結業績は、売上収益が7,509億円(前年同期比34.8%増)で過去最高を記録した。

好調の要因は、2021年3月にLINE株式会社を経営統合により連結子会社化したことや、広告の需要回復等により広告関連売上収益が大幅に伸長したこと、またコマース事業も堅調に成長したこと等にある。

メディア事業が前年同期比90.9%増

メディア事業が前年同期比90.9%増

同期間のメディア事業の売上収益は3,034億円で、前年同期比90.9%増となった。

2021年3月にLINE株式会社を経営統合により連結子会社化したことに加え、広告の需要回復、プロダクト改善施策、配信精度の継続的な改善、新規開拓を通じた広告主の拡大等により、前年同期比で大きく伸長。メディア事業の売上収益が全売上収益に占める割合は40.4%となった。

eコマース取扱高は1兆6,614億円に

eコマース取扱高は1兆6,614億円に

また、同期間のコマース事業の売上収益は3,886億円で、前年同期比10.0%増であった。その要因として、LIN株式会社の連結子会社化やアスクルグループおよび株式会社ZOZOの増収等が挙げられる。

eコマース取扱高は1兆6,614億円(前年同期比11.3%増)にのぼり、うち物販系取扱高は、1兆3,768億円(前年同期比9.8%増)であった。

なおコマース事業の売上収益が全売上収益に占める割合は、51.8%となっている。

コマース事業の戦略と進捗

コマース事業の戦略と進捗

Zホールディングスは、コマース事業のおもな戦略として「本質的な価値を磨き込みながら、LINEのアセットを活用した差別化戦略を組み合わせ、取扱高最大化を目指す」ことを掲げている。

「マーケティング強化」「探しやすさ強化」「物流強化」からなる「本質的なサービス品質改善」と、「グループアセットの活用」「LINEを活用した新しい購買体験」からなる「競合との差別化」が戦略の2本柱だ。

「本質的なサービス品質改善」に向けては、「夏のPayPay祭」における投資効果の改善や、ファーストビューの改善、ヤマト運輸と連携した優良配送・フルフィルメントサービスの強化などを行ってきた。

また、「競合との差別化」においては、出前館・アスクルなどのグループアセットを活用したクイックコマースの推進や、「LINEギフト」のヤフーとの営業連携開始、誰でも簡単にECサイトが開設できる「MySmartStore」の先行提供開始などを実行している。

GAFAに対抗する存在感を示せるか

2021年3月、ZホールディングスとLINEの経営統合が完了し、国内最大級のIT企業が誕生した。その後Zホールディングスの株価は急上昇し、現在では時価総額6.02兆にのぼっている。一方、なにかとライバル視されがちな楽天グループの時価総額は1.97兆だ。

近年、GAFAが世界市場の支配をさらに強める中、ZホールディングスがGAFAに対抗しうる存在感を示せるか、今後ますます注目だ。

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