三井ショッピングパーク公式EC『&mall』にユニクロが参加 オムニチャネル化を推進

ECのミカタ編集部

三井不動産株式会社(所在:東京都中央区、代表取締役社長 菰田正信)は、カジュアル衣料品ブランド「ユニクロ」が、三井不動産株式会社の運営する三井ショッピングパーク公式通販サイト「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」(以下、「&mall」)に11月8日(月)より参加したことを公表した。

店舗在庫活用型EC

&mallは「店舗在庫活用型EC」を特長として規模を拡大し、ファーストリテイリング社も「リアル(店舗)とバーチャル(デジタル)の融合」を目指しており、&mallの特長に賛同したとのことだ。商業施設と店舗が一体となったオムニチャネル実現のため「ユニクロ」ブランドが参加することになる。

「&mall」では、三井不動産が運営する商業施設内のリアル店舗で販売している商品をEC販売することが可能となる。そのため、店舗販売商品と別にEC用の倉庫・商品を持つ必要がないことが最大の特長だとしている。

顧客からの「&mall」注文内容は、各店舗に設置された専用のタブレット端末から、店舗スタッフが専用の注文確認画面で確認し、注文の入った商品を店舗スタッフが店舗内でピックアップ。配送伝票や納品書、梱包資材など必要な書類等は、ららぽーとスタッフが店舗まで届けられ(施設が店舗をフォロー)店舗で梱包のうえ、施設からそのまま購入者へ配送される。

見込まれる効果

見込まれる効果

三井不動産によれば、今回の取り組みで想定される効果は次のようなものだ。

◆在庫リスクを減少
・これまで店舗毎にバラツキのあった在庫リスクが、ECからの注文により減少
・繁閑差等の懸念も減ることで、長期的な店舗運営を可能に

◆配送時間・距離を短縮して輸送コストを圧縮、CO2削減も
・配送先に近い店舗から発送することで、配送トラックの運転距離を短縮(配送時間、配送コスト、CO2排出の削減へ)
・コロナ禍以降、特に課題となっている物流部門の過剰な負荷を軽減

◆出荷拠点の分散による、災害など緊急時のリスク軽減
・道路が分断されるなどの災害リスクに対しても、最寄りの店舗からの発送により供給ストップのリスクを軽減
・出荷拠点の分散により、出荷集中時の倉庫負荷を軽減

◆店舗在庫が見える、施設で受け取れる
・店舗在庫情報を&mallサイト画面上で確認することが可能
・「&mall」で購入した商品は、自宅配送による受け取りだけでなく、当社グループが運営する商業施設内のリアル店舗や、「&mall DESK」での受け取りが可能

三井不動産 × ユニクロ

三井不動産 × ユニクロ

三井不動産によれば「&mall」は、出店者に新たな販売機会の創出を目指す「リアル施設共生型ECサイト」としての特長を持つサービスだとしている。サービス開始以来、リアル店舗における欠品対策やECサイトからリアル店舗への送客支援、店舗在庫のEC販売および店舗スタッフの情報発信によるリアル店舗活性化支援等、リアル施設との相互連携に力を入れてきた。

その中でもコロナ禍以降、ECニーズの高まりと実店舗の売上向上をともに実現する仕組みとして、店舗の商品を販売する「店舗在庫活用型EC」を特長として、出店店舗の増加も加速している。その一方で、ユニクロも、「リアル(店舗)とバーチャル(デジタル)の融合」を継続して推進してきた。コロナ禍において、店舗とECの一体化はユニクロのみならず小売業全体の喫緊の課題であるととらえ、商業施設と店舗が手を組むことで課題解決の一助になることを期待して、今回、国内初のトライアルとして参加することになったそうだ。

これまでも、三井不動産グループが全国および海外で展開する商業施設に、ファーストリテイリング社が展開する「ユニクロ」「GU」「PLST」等のブランドの実店舗が出店してきたが、今回、両社のオムニチャネル推進の方向性が合致し、本取り組みに至ったのだ。今後もオムニチャネル化を推進し、新しい買い物体験を提供していくとしており、今後の展開にも注目と言えそうだ。

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