2021年のモバイル利用は1日あたり4.8時間で過去最高に、ショッピングアプリの利用時間は前年比18%増
アプリ市場データプラットフォームを提供するApp Annie Japan株式会社(アップアニー社、本社:サンフランシスコ市、代表:Ted Krantz)は、2021年に消費者がモバイルに費やした時間が過去最高の3.8兆時間に達したと発表した。
モバイル優勢の状況が続いていることを受け、 同社は「モバイル市場年鑑2022」において、世界がどのようにモバイルに移行し続けているかについて、注目のトレンドを明らかにした。
モバイル使用は1日あたり4.8時間
世界的にモバイル起点のライフスタイルが広く浸透したことを受け、2021年は記録的な年となった。上位10カ国のモバイル市場では、1日あたり4.8時間という驚異的な時間がモバイル使用に費やされている。
企業は新たに200万本のアプリおよびゲームをリリースし、累計で2,100万本に到達。消費者がアプリに費やした金額は1,700億ドルとなり、昨年から19%も増加した。また、アプリダウンロード数は前年同期比5%増の2,300億ダウンロードに達している。
なかでもマッチングアプリへの消費支出が世界的に急増し、42億ドル(約4800億円)を超過(2019年比55%増)。ショッピングアプリの利用時間は1,000億時間に達し、前年比18%増となっている。とりわけ、ファストファッション、ソーシャルショッピング、大型店が成長を牽引した。
また、IDFAの取得が制限される中でも、広告費は前年比23%増の2950億ドル(約34兆円)に達し、来年には3500億ドル(約40兆円)を超えると見込まれている。
消費支出が1億ドル以上のアプリ数は20%増加
世界のモバイル市場において、2021年に消費支出が1億ドル(約115億円)以上を達成したアプリの数は20%も増加。モバイルゲームは、ハイパーカジュアルゲームの人気が追い風となり、15%増の1,160億ドル(約13兆円)に成長している。
フード&ドリンクアプリは前年比50%増
TikTokの台頭(中国を除く全世界で90%の増加)により、モバイルの消費時間70%は、ソーシャル、写真、ビデオのいずれかのアプリによって占められていることが明らかになった。
一方、フード&ドリンクアプリは1,940億セッションを記録し、新たなマイルストーンに到達(前年比50%増)している。
滞在時間、ダウンロード数、収益など、ほぼすべてのカテゴリーでモバイルが記録を更新し続けており、モバイルデバイスの成長は今後も続くと考えられる。事業者はモバイルの成長、とりわけアプリの存在感のさらなる向上を前提として、マーケティングやカスタマージャーニー等の設計を行っていく必要があるだろう。