「futureshop」、EC購入品を店舗で受け取る「店舗受取オプション」をリリース

ECのミカタ編集部

株式会社フューチャーショップ(本社:大阪市北区、代表取締役:星野裕子)は、同社が提供するSaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」において、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取ることができる仕組みを利用できる「店舗受取オプション」の提供を開始したと発表した。

futureshopシリーズを利用している事業者は、管理画面から「店舗受取オプション」を申し込むことにより、機能追加開発なしで利用できるという。

導入ハードルが高かった「店舗受取オプション」

「店舗受取オプション」、いわゆるBOPIS(Buy Online, Pick-up In-Store)は、海外では2015年頃から普及している。BOPISは、送料の問題や「購入意志はあるものの実物を見て買うかどうか決めたい」など、EC単体ではなかなか解決することができない購入への障壁を取り除き、実店舗を活用することで顧客体験を向上させてきた。

その一方で、これまでBOPISの導入はハードルが高いのが実情だった。その理由として、一般的なECプラットフォームでは機能カスタマイズが発生するため、プラットフォームそのものの複雑化による影響範囲の洗い出しや、昨今のエンジニアの人手不足などの問題もあり、費用や時間など多大なコストがかかることが挙げられる。

そのため、費用対効果の検討段階で導入に踏み切れなかったり、開発体制が確保できず、提供までのスケジュールが長期化したりするなど、複合的な要因によってBOPISは大手企業のみの提供に限られ、なかなか広く普及することはなかった。

カスタマイズなしでBOPISの導入を実現

今回の「店舗受取オプション」のリリースによって、事業者は機能カスタマイズの必要なく、月額費用(税抜3,000円)を支払うことによりBOPISの導入が可能。以下のような機能から事業者に合わせた運用方法を検討することで、BOPISの提供を通じ、ユーザーの利便性や顧客体験を向上することができる。

①届け先にあらかじめ設定した各店舗が選択できる
EC購入時、自宅または任意の住所に届けるかわりに、届け先として店舗を指定できます。その際、送料無料の設定となる。大型商品など、商品を個別に店舗受け取り対象外にする設定も可能。

②EC、店舗のどちらで支払うか設定できる
支払い方法は、ECサイトでのオンライン決済で店舗では受け取るだけにする、店頭でアイテムを気に入ったら支払いをするなど、いずれも設定可能。

③店舗ごとに異なる受取場所や引き渡し方法をメールに記載できる
店舗に注文商品を配送するタイミングで、購入者に受取通知メールを送信できる。レジやカウンターなど、受取場所や購入アイテム引き渡し方法については、この受取通知メールや各店舗の詳細方法に記載することができる。

事業者・ユーザー双方にメリットのある店舗受取

事業者は「店舗受取オプション」を導入することにより、ユーザーに対し、下記のような価値を提供できる。

①利便性向上
仕事帰りや学校帰りなどの好きなタイミングで、送料を発生させずに店舗で受け取れることで、購入の心理的ハードルを下げることができる。

②ブランド接触機会の増加
来店機会を作り出すことで、新作やキャンペーンなどの情報提供、ついで買いなどを店頭で促進できる。受取場所を一般店舗レジと別にするなどの運用で、店舗内滞在時間の短縮も可能。

③在庫適正化
あらかじめECで購入を済ませ、在庫を確保できることから、店舗での欠品を防ぎ、顧客体験を向上できる。

店舗受取サービスはユーザーにとっては送料の節約になり、店舗側にはついで買いの誘発や送客につながることから、双方にメリットがある。店舗受取を選んだ人限定のプロモーションやサービスを提供するなど、「店頭でもっとたくさん買いたくなる仕組み」を作ることで、ECと店舗双方の活性化の一助となりそうだ。

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