ぐるなびが日航・東急電鉄とポイントで提携、利用拡大をはかる

ユーザーに人気の他社ポイントと共通化

飲食店検索サイトのぐるなびが、日本航空および東京急行電鉄とポイント制度で提携する。

ぐるなびのポイントは、従来、ぐるなびの加盟店で利用できる独自のポイントだけだったが、今回からサイトで飲食店を予約した利用者に対して20日から日航の「JALマイレージバンク」のマイルか、東急の「TOKYUポイント」でも付与できることにした。

ポイントはネット予約をして飲食店に来店した「人数」に応じて付与される。
通常、ぐるなびでは来店者1人当たり100ポイント(1ポイント=1円)を提供しているが、日航のマイルで同30マイル、東急のポイントで同100ポイントを付与する。
また、一部店舗では飲食代金に応じて一定割合のポイントを獲得できるようにする。

ぐるなびではネット予約を通じて送客した際に、飲食店から200円の手数料を得ているが、この一部をポイントの原資とする、という。

共通ポイント参加への第一歩か、様子見か?

ポイント業界ではTポイントが最大のシェアを占め、これを楽天が追う形となっている。
ポイントにはユーザーの裾野を広げる働きがあるので、ぐるなびでもユーザーの食の嗜好を把握すると同時にポイントを発行する方式で活用しているが、Tポイントのような共通ポイントが勢力を拡大している現状では、存在感が薄い。

今回の提携は、ユーザーに人気のあるポイントを発行する他社と連携することで、利用者の拡大をはかるものと思われる。
ただし、航空機の利用は日々あるものではない。また、東急ポイントの加盟店は一部に京都や金沢などの店もあるものの、東急百貨店、東急ストア、渋谷ヒカリエなど首都圏での利用が基本だ。

これまで他社との連携に興味を示さなかったぐるなびが他社との連携を意識しだす傾向を見せ始めたということでは大きい。

ぐるなびでは日航や東急以外にも提携を広げる考えを示している。今後、いずれかの陣営に参加する可能性も出てくるかもしれない。