OSAROがEC物流に対応した自動梱包ロボットを日本初投入
OSARO合同会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:デリック・プリッドモア、以下「OSARO」または「同社」)は、ピッキング・ロボットを用いた自動梱包ソリューションを提供している。同社は、「国際ロボット展2022:でデモンストレーションすることを公表した。
日本向けに初の提供
ロボットによる自動化ソリューションの開発・提供をしているOSAROは、3月9日から東京ビッグサイトで開催される「国際ロボット展2022」でデモンストレーションすることを公表した。
OSAROはEC向けのマルチSKUポリ袋詰め工程を完全に自動化するスマートロボットのアプリケーションを日本において初めて提供するという。同社は、このソリューションにより、顧客事業者は費用を低減し、人員を増やすことなく生産量を向上することができるとしている。
EC物流のニーズに対応
インタラクト・アナリシスは、自動梱包機の世界全体の売上高が2015年から2026年の間に17.4%の年平均成長率を記録すると報告し、世界の電子商取引の売上高が2019年の1兆9000億ドルから2024年には3兆1000億ドルにまで拡大すると予測している。
ECの物流施設やフルフィルメント・センターでは、多種多様な商品の迅速かつ費用効率の高い処理が求められており、この高まるニーズに対応することが課題となってきた。OSAROの梱包自動化は、効率化された自律型ピッキング・ソリューションを提供し、ピッキングからパッキングまで、自動梱包機と連携し梱包して出荷するまでの過程を自動化する。
今回の展示ではOSAROのピック&プレース・ソフトウェアのロボット制御を自動袋詰めパートナー企業のシールドエア合同会社の包装機器と連携して自動梱包ソリューションをデモンストレーションするという。
ピックするアイテムの種類には、ボトル、ブリスター包装、箱、チューブ、パウチ、マルチパック、包装された書籍や薄い紙媒体などの例外的なアイテムなど一般的なECでの商品が含まれる。OSAROは、製品のバーコード読み取り、出荷ラベルの作成、貼付までの一連のソリューションを提供。このシステムは一般的なECの注文処理のほか、化粧品、医薬品、製造部品といった特殊な流通にも対応しているという。
5年間で40%の費用を削減
公表に際して同社では次のように述べている。
「OSAROの自動梱包ソリューションは、アイテムのマスター登録をしなくても多品種マルチSKUのアイテムのピッキングに対応することができるため、導入が簡単です。今回、日本においてはSealed Air社製の自動梱包機『Autobag® 600™』との連携により新たな包装の技術革新を推し進め、このターンキー・ソリューションによって梱包ソリューションにおける効率化と自動化が実現し、生産性が向上します。今回、この梱包機ソリューションにおいて、5つのセルを導入した場合、同数の手作業の袋詰めステーションと比較して、5年間で40%もの費用を削減できるという結果が発表されています」
ECを支える物流の現場では、日々増大するニーズに対して少子高齢化に伴う生産労働人口の減少を背景とした人的リソースの確保の難しさといった大きな課題に直面している。
こうした課題に対してロボット技術をはじめとした自動化ソリューションが威力を発揮する。同社は今回、日本初となる自動梱包用ロボット・ソリューションを投入するとしており、ECの生命線とも言える物流の現場において新たな価値がもたらされることに期待したい。