若者のお中元離れが加速?新潟味のれん本舗が調査を実施
株式会社新潟味のれん本舗(以下弊本舗)(本社:新潟県長岡市/代表取締役社長:渡邊 幸雄)は、全国20代~30代の既婚男女を対象に、「若者のお中元離れ」に関する調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
調査概要
【調査名称】「若者のお中元離れ」に関する調査
【調査期間】2022年2月25日(金)~2022年2月26日(土)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,007人
【調査対象】全国20代~30代の既婚男女
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
お中元を贈る予定、7割以上が『ない(72.1%)』
今回の調査は全国20代~30代の既婚男女を対象に行われたが、割合として10人中7人もの人が、現在お中元を贈る予定がないようだ。続いて、「過去にお中元を贈ったことはありますか?」と質問したところ、6割近くが『ない(58.9%)』と回答した。
では、お中元を贈らない理由とは何だろうか。「お中元を贈っていないのは、どのような理由ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『ギフトを贈る習慣がない(52.5%)』と回答した人が最も多く、次いで『面倒くさい、堅苦しいなど(51.3%)』『お金がかかる(金銭的負担を感じる)(42.8%)』『ギフトをもらったことがない(20.9%)』『品物選びが難しい(10.5%)』『こちらから断っている(返礼習慣を避ける)(4.2%)』『所属する企業の儀礼廃止(4.1%)』と続いた。
お中元をもらって嬉しくない経験は?品物選びも難しい?
そこで、「お中元(ギフト)をもらって嬉しくなかったことはありますか?」と質問したところ、『よくある(10.0%)』『稀にある(24.6%)』『ない(65.4%)』という結果となった。
◆どうして嬉しくなかったのか?
・消費期限が短めのフルーツを家族の人数に見合わないほど大量にもらった(20代/女性/パート・アルバイト/三重県)
・大量の石鹸の詰め合わせです。ハンドソープを使っていて石鹸を使う習慣はあまりないので(20代/女性/会社員/大阪府)
・お酒を贈っていただくことが多いのですが、私はお酒に弱いため全然嬉しくありません。また、甘いものをいただくこともありますが、夫はあまり嬉しくないようです(20代/女性/主婦/大阪府)
・佃煮などの詰め合わせとか?たくさんありすぎて期限内に食べきれなかったり飽きてしまったりした(30代/女性/会社員/群馬県)
などの回答が寄せられた。
若者のお中元離れが加速か
「お中元離れの理由として、“お中元”という儀礼が今の時代にそぐわないからだと思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(28.3%)』『ある程度そう思う(53.0%)』『そうは思わない(18.7%)』という結果となった。
続いて、「儀礼ではなく、知人や友人、家族になら贈っても良いと思いますか?」と質問したところ、『とてもそう思う(25.8%)』『ある程度そう思う(52.7%)』『そうは思わない(21.5%)』という結果となった。
では、ここまでの調査で相手に喜ばれるようなお中元の選び方なども踏まえて、どのようなお中元だったら贈る側と贈られる側どちらも喜ばれるような贈り物ができるのだろうか。
そこで、「もし、お中元を贈る場合は何を(どのようにして)贈れば良いと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『安くて負担にならないもの(57.0%)』と回答した人が最も多く、次いで『万人受けしやすいもの(50.4%)』『選ぶ手間や時間のかからないもの(ネット通販など)(30.0%)』『バリエーションが豊富なもの(繰り返し選ぶことができる)(23.4%)』『健康に貢献できるもの(9.3%)』『日本の風習に合ったもの(6.6%)』と続いた。
変化する日本の贈答文化
調査を受けて同社では次のように述べている。
「今回の調査で、若者がなぜお中元を贈らないのか、その理由がいくつか分かりました。金銭的な余裕がない、贈ることが面倒だと感じていることなどが挙げられますが、そもそも『贈る習慣がない』というのが大きな理由であり、お中元を贈る予定がないという方は7割以上、今まで一度も贈ったことのないという方は6割近くもいることが明らかになりました。しかし、8割以上の若者が『お中元を贈るという儀礼は、今の時代にそぐわない』と感じている一方で、『儀礼としてではなく知人や友人、家族になら贈りたい』と思っている方がほぼ同数いるということも分かりました。
儀礼ではなく、ふと思い立った時にギフトとして贈ることは決して悪くはないでしょう。ただし、せっかく贈ったのに相手に喜ばれないのではあまりにも残念です。また、贈る側にも金銭的な負担や手間がかからないよう、お中元を選ぶ際には少し注意すると良いでしょう。迷った時には、賞味期限が比較的長く万人受けする『お煎餅』などがオススメです。安いものから高級感溢れるものまで、バリエーションが豊富なので飽きもこないのではないでしょうか」
中元や歳暮などは、伝統に根差した、いかにも日本らしい習慣である。今回の調査からは、その「贈り物」に対する考え方にも変化がもたらされていることが示唆されたようだ。各種の調査でもフォーマルな贈り物から、よりカジュアルなギフトに消費者マインドがシフトしてきているとするものも多く、EC市場としても、こうしたニーズをとらえことが肝要となりそうだ。