【Shopify】日本でクリエイターや新規事業者向け“スタータープラン”の提供開始

ECのミカタ編集部

世界最大級のコマースプラットフォーム、Shopify(ショッピファイ)は、月5米ドルで気軽にeコマースを始めることができる「スタータープラン」を、9月13日から日本において提供を開始した。

低価格かつ最短数分でECショップが開設可能

新たに提供が開始された「スタータープラン」は、従来から提供されている、月25米ドルの「ベーシックプラン」をより軽くし、オンライン販売において基本となる機能にフォーカスするとともに、シンプルな操作で誰でも、より手軽に利用できることを重視したものとなっている。

テンプレートに沿って商品説明や画像を追加するだけで、初めての人でも数分程度でオンラインショップを開設することが可能だとしている。またクリエイターや小規模事業者は、Messenger、Instagram、TikTokなどの多くのSNSで、商品のリンクを簡単に共有することができる。

クリエイターや小規模マーチャントにおける導入メリット

クリエイターや小規模マーチャントにおける導入メリット

今回、提供が開始された「スタータープラン」の想定ユーザーであるクリエイターや、独立や起業を目指す小規模なマーチャントに向けても、過剰な在庫を抱えることなく簡単に商品を製造・販売するために多くのサービスが提供できるという。

Influencer Marketing Hub によるリサーチ「クリエイターの収益 ベンチマークレポート 2022」によると、クリエイターの収益の約69%が他社ブランドとのパートナーシップから得られている。

一方でクリエイターの約22%は他社ブランドでなく、自分自身でブランドを立ち上げて主要な収入源にしたいと同社は考えているようだ。しかし自分のブランドを立ち上げることができているクリエイターは5%にも達していないのが現状だ (出典:Influencer Marketing Hub 「クリエイターの収益 ベンチマークレポート 2022」)。

オンデマンド印刷では、自分のデザインしたイラストをカップやTシャツなどのShopifyの提携サプライヤーが提供する製品にプリントし、売り出すことが可能だ。顧客への配送は提携サプライヤーが行うため、自分のデザインを基にオリジナル商品を数分で作成し販売した後は、配送などの手間がかからず在庫を抱えるリスクもないというクリエイターにフィットしたサービスとなっている。

またLinkpopというリンクインバイオツールのサービスも提供している。Linkpopは、ブランドやクリエイターが持つ様々なソーシャルメディアのプロフィールやその他の関連リンクを、1つのリンクにまとめることができるツールだ。

このツールにより、クリエイターはバイオリンクを完全なショッパブル(購入可能)体験にすることができる。クリエイターや個人は、自分の作品や活動を紹介しつつ、同じページで自分の作成した商品の販売が可能だ。Shopifyの高速で安全なチェックアウトを搭載しているので、Linkpop は、バイオリンクからチェックアウトの段階まで、顧客を速やかに誘導することができる。Linkpopは、複数のSNSを駆使して活動することが多いクリエイターが、SNSから簡単に商品を販売できるようにサポートする機能だ。

新しい世代の起業家を創出

Shopify日本カントリー・マネージャー太原真氏は、次のように述べている。

「今回、クリエイターや個人に必要なツールとして『スタータープラン』を新たに提供することで、Shopifyは、eコマース事業を始める際のハードルを下げ、新しい世代の起業家を生み出し、かれらの潜在能力を最大限に発揮させることを期待します」

Shopifyは、オンデマンド印刷やLinkpopなど、クリエイターや小規模なマーチャントにフィットした既存の機能に加え、今回新たに、テンプレートを利用して気軽にeコマースを運営できる「スタータープラン」の提供を開始した。

同社は、それを通して世界最高水準のeコマース技術を、クリエイターや、独立や起業を目指す小規模なマーチャントをはじめ、より幅広いユーザーに訴求し、彼らをより強力にサポートし活躍できる場を広げることを目指すとしており、クリエイター支援という面からも同プラットフォームの価値は、さらに高まることになりそうだ。

ECのミカタ通信23号はこちらから


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事