Shopify、ストア情報を自動翻訳するアプリ「Shopify Translate & Adapt」を日本で提供開始

ECのミカタ編集部

世界最大級のコマースプラットフォーム、Shopify(ショッピファイ)は、越境ECにより事業拡大を目指すマーチャント(事業者)に向け、世界150カ国以上の言語を自動翻訳する新たなアプリケーション「Shopify Translate & Adapt」を日本で提供開始した。

「Shopify Translate & Adapt」は、海外で商品を販売したい日本のマーチャント向けのアプリ。Shopifyの越境管理ソリューション「Shopify Markets」と連携させて使用することで、ストア情報を各エリアの適切な言語に翻訳でき、海外販売を誰でも簡単に始めることができるという。

ストアの現地語への翻訳で総売上が13%増加

Shopifyのデータでは、オンラインのストアフロントを翻訳して、そのエリアの方言や言語のニュアンスを反映させ、ローカライズされたコンテンツにすることで、総売上が13%増加することが判明している(Shopify調べ:2021年3月22日~2021年5月7日)

Shopifyの越境管理ソリューション「Shopify Markets」は、1つのShopifyストアからシームレスに各国の市場向けにローカライズされたストアを作成。さらに自動で購入者の国の通貨に換算したり、関税や輸入税の計算をしたりなど、越境ECに必要なツールを一元管理できるソリューションとして、2021年9月にリリースされた。

この「Shopify Markets」に加え、翻訳機能に強みのある本アプリ「Shopify Translate & Adapt」を提供することで、越境ECで事業拡大を目指すマーチャントを強力にサポートする。

「Shopify Translate & Adapt」の特徴

① 機械翻訳と人力翻訳を用いて、マーチャントのストアを様々な言語に翻訳
マーチャントは、機械翻訳と人力翻訳を組み合わせて、翻訳されたコンテンツを改良することでさまざまな言語を使う、より多くのユーザーにアプローチ可能。

② 各マーケットに合わせたカスタムコンテンツを提供
米国英語から英国英語への切り替えの際、「pants」を「trousers」に置き換えるなど、マーチャントは方言や言語の違いに配慮することができる。

また、商品説明の行を追加したり削除したりすることで、個々の商品が他国でどのように使用され、参照されるかをより適切に反映可能。FAQ(よくある質問)や問い合わせページの内容の調整により、顧客対応も改善できる。

越境ECによるビジネスの加速が顕著

あわせて、Shopifyは9月14日、日本のマーチャント(事業者)が深刻なマクロ経済的圧力を乗り越えるため、国外市場にもビジネスを展開し、ビジネスの成長を加速させていることを示す新しいマーチャントデータを発表した。

・「Shopify Markets」を利用して、現在、日本のマーチャント(事業者)は平均で6カ国の海外市場で販売している。
・ 2100万人もの海外ユーザーが、過去1年間にShopify上で、日本のマーチャントから商品を購入している。
・「Shopify Markets」は、あらゆる規模のマーチャントが国際商取引を複雑な手続きを伴わずに実施できるため、グローバルな展開を自動化で簡単に行える。
・「Shopify Market」と連携する新アプリ「Shopify Translate & Adapt」 により、マーチャントはカスタマージャーニーを迅速かつ正確にローカライズでき、コンバージョン率を13%も向上させることがでる。

アジア太平洋地域のShopifyマーチャントに対する国際消費額は、2021年に67.9%増加。さらに、日本のマーチャントの9.27%が海外の市場で販売を行っており、インドネシア、米国、フィリピンがトップクラスの販売先であることがわかった。

Shopify上の日本のマーチャントから商品を購入する海外の買い物客は2100万人を超え、Report Oceanによると、世界の越境売上は2021年の765億ドルから2030年には6兆22千億ドルに成長する見込みとなっている。

こうしたデータから、越境ECにより、ビジネスの成長を加速させられる可能性が高いことがうかがえる。その上で、今回リリースされた「Shopify Translate & Adapt」が日本の事業者の海外販売を支える心強いツールとなりそうだ。

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